作:せい・けん

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登場人物・キャラクター
第1話~第10話 第11話~第20話
第21話~第30話 第31話~第40話
第41話~第50話 第51話~第60話
第61話~第70話 第71話~第80話
第81話~第90話 第91話~第99話
第一部終了
登場人物・キャラクター


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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第1話~第10話
第1話 始まり
ある晩、川漁師のコンさんは不思議な夢をみました。自分が人という字ににている、星に座って、小さな一人の子供と話している夢です。

コン「君は、だあれ?「ここは、どこ?君は、何を、しているの?何も音が、聞こえないね。」

子供「うるさいなぁ、ちょっと黙っていてくれない。僕は、今、いそがしいんだ。」

王様に出す手紙の文章を考えています。 王様の使者が、ここのところ何回もきて、いろいろと聞いてきています。

コン「君はだぁれ?」  

子供「僕はこの星を守る、守護聖だよ。」

コン 「守護聖?なんだいそれ?」 

子供 「この星、K9,999星の管理人さ。僕は人類でないから、管理人でなく管理聖になるね。僕は、この星の王子だよ。」

コン 「ヘ~、えらいんだなぁ!じゃぁ、部下は何人ぐらいいるの?」

王子 「部下だって?部下なんていないよ。」  

コン 「一人も?」 

王子 「誰も。」   

コン 「一人ぽっちなの??」

王子「そうだよ。」  

コン 「・・・・・・・」

コン「さびしく ないの?」

王子 「いそがしすぎて、そんなの感じてられないよ。」

コン 「何でそんなにいそがしいの?」

王子 「最近、K9999星が変なんだ。」

コン 「何が変なのよ。」

王子 「そういえばコンさん、あなたは人類?」

コン「わたし、人間です。」

王子「人間は、人類で、しょう。」

コン 「K9999星って、どこの星?」

王子はまじまじとコンさんを見つめ、「フゥ~」とため息をついた。

王子 「それはね、あなたがた人類が住む、地球さ。」

第2話 王子

コン「地球だって?」

王子 「K9999星の人類は、地球と呼ぶね。いろんな種から、苦情がたくさん きていて、困っているんだ。」

コン 「いろんな種って何よ。」

王子 「例えば、生物番号 MK 288819 番。人類用語でいえば、南極に 住むペンギン」

王子様は、おもむろに右手を少しあげると、大きい枠のある画面があらわれました。

王子 「この画面を、見てごらん」


そこには、南極のペンギンの一団が写っており、その中の長老が、おしりをふりふり、現状を訴えています。

王子 「南極の氷がとけ、子育てが出来なくなっている。何とかして下さい。このままではいずれ、我々の種は滅んでしまう。・・・と、抗議してきている。」


王子 「生物番号 SS  4455789 番 、人類用語でいえば海にすむマグロ。海水温があがり、えさが少なく、また、泳ぎにくくなっている・・・。まだまだ、たくさんあるよ。

コン 「そんなに、苦情がきているの?」


王子 「生物番号 AA6657341番、アフリカにすむシマウマからも、暑くなりすぎて、草が枯れはじめている」
「生物番号KO 1167581番、昆虫のセミからも。」


王子 「数えればきりもない。その他、たくさんたくさん」


コンさんは、おそるおそる、王子に聞いてみた。

コン 「何が、その原因ですか?」

王子 「分かって、いるでしょう!」

第2話 王子


王子 「あなた方人類だよ。」 「原因は、人間だよ。」

コン 「やはり、そうか!」

王子 「人類は、どうしてわからないのだろう、自分の住む星なのに。星におおきな変化が起きている事を!」

王子は、コンさんに話を続ける。王様からも、使者がたびたび来て、

「K9999星は、どうなっているのか?報告書を、早急に、提出しなさい。」と、いってきています。

コンさん 「王様って?」

王子  「王様さ。」

王子  「この、宇宙全体をおさめる、王様さ」

コン 「宇宙全体!ウワァ、すごいなぁ。どこに、いるの?」

第4話 王子

王子 「人間であるコンさんに、理解できるかな?この星から、500億光年離れた星さ」

コン  「ウワァ、すごいな。500億光年!ずいぶん,遠い だろうね。」

王子  「機会があれば、また話をするよ。」

コン  「王様はどんなことをいってきているの?」

王子  「人類はすごく横暴だ、昔から横暴だけど、とくに、K9999星 時間で、ここ100年間がひどい。何とか、しろ!」

コン  「王様は、おこっているの?」

王子  「そうだよ、おこっているよ!」

コン  「王様の使者は、どんな事を、いっているの?」

王子  「人類との、この星の、賃貸契約書を、見せろって。」

コン  「ヘぇ~ 賃貸契約書なんかあるの?」

王子  「それがないんだ。」

コン  「どうしてないの?」

王子  「人類は、この星に突然発生し、未成熟だったので。契約するチャンスを、うしなってしまった。困っている。」

コン  「他の種は、この星との、賃貸契約をしているの?」

王子  「もちろんだよ!」
第5話 賃貸契約

コン「その賃貸契約て、何を?」

王子「この星に住む、すべての生き物の、種とのだよ。」 

コン「ヘぇ~ビックリだね!どんな、内容なの?」

王子「本当は秘密なんだが、コンさんは友達になったから、話してあげよう。」

王子は、この星と、種との、賃貸契約について、話しはじめた。


王子「契約は、3条あります。」 
「第一条 この星の、すべてのもの、を、大切にして、愛する事。」
「第二条 この星を、汚さない、壊さない事。」
「第三条 この星に、住む、すべての、種と、共存共栄を、図り、仲良くする事」
「これで、すべてだ。」

コン「これだけなの?ずいぶん、あっさりだね。」

王子「人類とは、無契約状態だが、守らなくていいという理由にならない。」

コン「もし、人間が、この契約をこんごも無視し続けたら、どうなる?


すこし沈黙が続き、王子は重い口を開いた。

第6話 明け渡し請求

王子 「王宮から、契約解除、明け渡し請求がくるね。」

コン 「明け渡し請求って何、それ?」

王子 「立ち退きだよ。」

コン 「この地球からかい?」

王子 「そうだよ。」

コン 「エエ~!それは、大変だ!大変だ!」

王子 「だから、苦労しているのだ。人類が早く、事の重大さに、気づいてくれると、いいのだが。」

コン 「どうすればいいの?」

王子 「それで、頭を痛めている。人類という種は、扱いにくい。自分勝手で、他の生き物の事は、ぜんぜん考えていない。こんなに、この星を、汚し、痛め、壊しているのに!」

コン 「私も人類だから、責任を感じるよ。何とかしなくちゃ。」
第7話 間時がない~間時がない~

コン 「でも、どうすりゃいいの?そんな重大な事、俺ではどうにもならない!国の総理大臣でも、どうにもならない。俺は、大変な秘密を、知ってしまった。ここにこなければよかった。」

王子 「間時がない・・・」

コン 「間時、それ何?」

王子 「人類、地球では、時間と呼んでいる、宇宙では間時という。本当は、宇宙では、間時というものはないのだが、その説明は、またにしよう。」

コン 「王子の住む、宇宙ってすごいんだね。」

王子 「間時がない、間時がない~。困った、困った。そうだ、いい事を思いついた」
第8話 選ばれし者

コン 「何?」

王子 「あなたが、いた!コンさんが、いた!」

コン  「・・・・?」

王子  「コンさん、あなたを、この危機を乗り切るための、切り札につかう。」

コン  「エエ~、何だい。」

王子 「コンさんを、人類の代表として、プロジェクトチームの隊長を命じます。」

コン 「この俺が、隊長だって。日本国の、神奈川県の、厚木市の、川漁師のこの俺が?」

王子 「そうだよ、あなたが選ばれたのだよ。コンさんが、ここに来たのは、選ばれし者だからだよ!」

王子 「宇宙には、偶然などはないのだよ。すべて、必然なんだ。」

コン 「この俺が、選ばれし者?本当かよ!」

王子 「本当だとも、宇宙には真実しかない。あなたが隊長だ!」
第9話 三つの力

コン 「隊長って具体的に何をするの?俺は何も力がないよ」

王子 「それは、心配ないよ。あなたには、特別の力を与える!」  

コン 「それって、なあに?」

王子 「一つ、未来を予測する力。事前に、これから起こる現象を、見る事ができる力。但し、7日間前までとする。168時間 すなわち、地球の日で7日間が、人間であるあなたが、理解できる限度だから。」
もう一つ、光の、速度より、 ずっと早く飛ぶ力。瞬間に、物体移動する力。
さらに、もう一つ、心を読む力。この星の、すべての生き物の。」

コン   「なんだか怖いけれど、地球のため選ばれた者であれば、やりましょう。」

王子   「そういってくれると思っていた。うれしい。もう一つ、あなたに、贈り物をしよう。」

コン    「あれ、何ですか?」

王子が左手を上げると、緑色に輝く透きとおった指輪があらわれ、 コンさんの左手の薬指に、スウと入った。

王子   「これは、私だと思って、大事にして下さい。」

コン   「約束しましょう 」

王子  「あなたのすむ、厚木に朝が来ます。もどって、この星を破壊から守るために、戦いなさい。」
第10話 コン あんパン

コンさんは厚木の自宅の二階の、いつもの部屋にいた。
コンさんは川漁師だが、漁期以外は、小田急線本厚木駅から、徒歩5分位のところにある、店舗兼自宅のパン屋さんを、奥さんと、息子の大ちゃんと三

人で、やっている。
営業時間は、午前7時から9時までと、大変短い。これには訳がある。
朝5時から仕込みにはいり、7時に店をオープンさせるわけだが、一日に作るパンは、512個と決まっている。
あんパン専門店なのである。「コンあんパン」近在では、人気があり、朝7時前から長だの列ができ、9時までに毎日完売してしまうのである。一人5個までという制限があり、制限5個まで買う人が多く、毎日完売が続いている。
12個分は、ご近所のお年より夫婦と、おばあさん、車いすの人、そして、河原で野宿する人分として、毎日とっておくのである。
さて、今日も快晴、朝4時、一日が始まる。




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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第11話~第20話
第11話 隊長

コン 「あれ、指に指輪が、ある。あの夢は、本当なんだ。この俺は、選ばれた、者なのだ。もう、俺といわずに、私と言葉
をあらためよう。隊長らしく、ふるまおう。しかし、どうすれば、いいんだ?」
何も、変化は、感じられない。今日も、きのうと何にも、かわっていない。まあ~いいか、取り合えず、店の仕込みを始めよう。」

コン 「大ちゃん起きろ~はじめるぞ!」

大ちゃん「眠いなぁ~」

コン 「さぁあんこの仕込みだ、パンの練りだ、いそがしい!」

コン「今日も、512個のあんパンを焼くぞ!」

あんパンが、手際よく焼きあがっていきます。そろそろ開店の時間です。

でも、今日はなんだか変です。いつも、店の前に並んでいるお客様がいません。なんだか表が静かです。物音がしません。

コン 「さぁ大ちゃん!店を、開けてよ!」

大ちゃん 「はいよ~」

大ちゃんが、ドアをあけました。いつも、そこに待っているお客様がいません。静かです。

大ちゃん 「アレ~・・・どうしたんだ?」

コン 「何だ?」

どこからとなく声がきこえます。上空からです。声の主は、こういっています。 

「隊長、隊長!」

コンさんは、外にでました。
第12話 鳥の大群

大ちゃん 「ウワァ、空が真っ暗だ!何じゃこりゃあ!あれ、何か、動いている」

道行く人達も呆然として、空を見上げている。鳥の大群である。あらゆる種類の鳥がいる。
小さなものは木や、家の屋根に止まっており、大型の鳥は上空を旋回している。何千何万という大群である。空が真っ暗になる位のすごさだ。
しかし、鳴き声一つしない静かさだ。
ただ、一点を、見つめている。 そこだけが、ポカ~ンと空間になっている。鳥達が見つめる先に何があるのか?
人間には、何も、見えない。

「隊長、隊長」 「隊長、隊長」
「コン隊長」

コン 「私を呼ぶのは、誰だ?」

第13話 シーワ登場

コンさんは見た、燃えるようなオレンジ色の中に、黄金に輝く大きな「ワシ」を!
それは、荘厳で気高く、そして神々しい姿をしている。
コンさん以外の人は、誰も見えない黄金のワシをすべての鳥達が見つめる。

ワシ「私は、鳥族の王 シーワです。星の王子様のご命令で、参上しました。
あなたを助けるのが、私の使命。あなたに、おともいたします。あと四種の勇者を、探してきます。」 

コン「あと四名もいるのか!」

シ~ワ 「そうです。」
第14話 鳥族の王

コン 「 このすごい鳥達をどうにかしてほしい。 町中の人があぜんとしている。」

シーワ 「かしこまりました。みなの者、ご苦労!」

鳥族の王シーワが鳥達を、ひとにらみすると、一斉に鳥達は飛びたち、音もなくいずこにかいなくなった。明るい朝の太陽がもどってきた。

シーワ 「これで宜しゅうございますか。」
コン 「驚いた!君は私と共に、立ち上がってくれるのか?」

シーワ「何なりとご命令ください。私は、あなたの、部下です。」

コン 「シーワ、君の役割は何か?」

シーワ 「私は、あなたの手先になって、どこへなり飛んでいきます。私は、人間界の空飛ぶ飛行機より早く飛べます。私は、ジャンボジェツト機より重いものを運べます。そして、正確に、より早く、四名の勇士を見つけます。」

コン  「シーワ 君に頼もう」

シーワ 「お任せ下さい。それでは、旅立ちいたします。」
第15話 雁の長老
鳥族の王シーワは、天高く飛び立った、はるか遠く、南を目指して。
さて、次の勇者はいづこに?
すると、シーワに星の王子様の声が届いた。

「南の国、砂漠に、七色の光を放つおとめがいる。その光は遠く他の星まで届く、美しい光だ、七色の光を探すのだ。そこに、おとめがいる、彼女こそ勇者だ!」

王子の、声は、そこで、終わった。

シーワは、考えた。 「そうだ、渡り鳥の長老に会おう、彼に聞いてみよう。」 
シーワは、鳥の信号波で、渡り鳥の雁の長老へ、すぐ、来るよう命令した。

すこしすると、雁の長老が若いオスの雁を伴って現れた。

「シーワ王 お召しにより参上いたしました。御用むきを、何でございますか?」
第16話 鳥族の若者 タカリュウ
シーワ 「オオ~よく来てくれた。七色の光を放つおとめという少女を探してる。渡り鳥の君達なら、知っていると思った」

長老 「七色の光を放つ不思議な場所を知っている、若者を召し連れました。この若者でございます。」

シーワ 「名を何と申す?」

若者 「タカリュウと申します。」

シーワ 「頼もしい名前じゃ!ところで、タカリュウ、その場所は、どこにある?遠い所か?」

タカリュウ 「中国大陸にございます。」

シーワ  「中国大陸も、広大ではてない。どこらへんじゃ?」

タカリュウ 「ゴビ砂漠でございます。」

シーワ  「ゴビ砂漠だと!」
第17話 ゴビ砂漠
ゴビ砂漠は中国の内モンゴル自治区から、モンゴルにかけて広がる。
モンゴルの言葉で、「砂漠」の意。
この地は、日本と深いつながりがある。ここから巻き上げられ気流に乗り、運ばれる砂を、「黄砂」と呼ぶ。
日本でも、春先には多くの「黄砂」が見られる。
夏は45度を越え、冬は最低気温がマイナス40度を割り込む、厳しい地である。

シーワ 「厳しい、地であるな。」

タカリュウ 「それはそれは、厳しい土地で、あります。」

シーワ  「そこに、おとめはいるのか」
タカリュウ 「七色の光は、その地からでています。」

シーワ  「では行くとするか!おまえの、翼では、時がかかる。ワシの、背中に乗れ。いざ、ゆかん!」 

第18話 七色の虹

西へ西へ、高く高く、シーワの、黄金の翼が行く。
はるかの大地、ゴビ砂漠へ。
上空は気温が下がり、どんどんと冷気は増す。



シーワ 「タカリュウ、寒くないか?大丈夫か?」

タカリュウ 「シーワ王、大丈夫です。武者ぶるいです。」

シーワ  「私の翼は、人間のジャンボジェツト機より早く飛べる。もう少しで中国大陸が見えてくる、もう少しのガマンだ」

タカリュウ 「そろそろ夕暮れが迫っています。」

シーワ   「中国大陸に入った。ゴビ砂漠はこの方向でよいか?」

タカリュウ「ようございます。夜の中に入ってきました。そろそろ、見えてくるはずです。七色に輝く美しい虹が」

シーワ  「早く見たいものだ!」

シーワとタカリュウは、いよいよ、ゴビ砂漠が夜の闇の中にぼんやりと見える地点まで到達した。

シーワ 「まだかな虹は?」  

タカリュウ 「ゴビ砂漠です!ここが、砂漠の、始まりです。あ、あれを」

シーワ 「・・・・・・なんと美しい、なんと美しい、虹かな。これが、七色の虹か!」
第19話 ツバサ
どこからとなく、声が聞こえる。それは心を揺り起こす、優しい美しい声である。

「シーワ様、シーワ様」
「ようこそ いらっしやいました。お待ちしていました。今、迎えの者をやります。そのまま、虹に向かって来てください。あなたがたのお仲間の者をやります。」

ほどなく、一羽の若い雁が飛んできた。それを見てタカリュウは驚いた。それは仲間の雁だった。

タカリュウ 「お前は、ツバサではないか?どうしてここにいる?」

ツバサ 「コビ砂漠で迷い、おとめ様に救われました。命を救われ、親切にされました。」

シーワ 「ツバサといったな、良かったなあ~」

ツバサ 「ありがとうございます。シーワ王様、お目にかかれて光栄でございます。私は今 おとめ様に仕えています。」

シーワ  [ そうか、それは、じょうじょう。では、案内をしてもらおうか。」
第20話 おとめ姫
おとめ姫の使いツバサは、虹を目指して元気良く飛んで行く。 ほどなく、虹のもとにたどり着いた。
そこには、おおきな水晶に似た鉱石があり、そこから美しい光線が宇宙に向かって発射されていた。
そこに、白色の長いガウンを身に着けた女性が立っていた。
周りに3名の者が並んでいる。

おとめ姫 「ようこそ!シーワ王様。あなた様がおいでになる事は、解っていました。心に、感じていました。あなた様のご用向きも、解ります。」

シーワ 「おめにかかれて光栄でございます。日本


にいるコン隊長のメッセージを持ってまいりました。私たちと共に、立ち上がって下さい!」



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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第21話~第30話
第21話 この星を救う方法
おとめ姫の周りには三名の従者が仕替えていた。小さい弟のリュウト、妹のユア、そして守りサムライのユライの三名である。
ひときわ背の高いおとめ姫に、シーワとその一行が丁重に挨拶する。おとめ姫がねぎらいの言葉をかける。

おとめ 「遠いところを、よくおいでなさいました。この星を救う勇士を、いまかいまかと待っていました。鳥族の王シーワ様! 心から歓迎いたします。」

シーワ 「 おとめ姫、心からの歓迎に感謝いたします。コン隊長の、言葉を、お伝えいたします。」

シーワは、おとめ姫にコン隊長の言葉を伝える。K9999星の危機を誰よりもあんじ、その危機の深刻さを感じているおとめ姫は、コン隊長の勇者就任の要請を快諾した。

シーワ 「この星を、救う方法を教えてください。」
おとめ 「わたくしには解りませんが、ある方なら知っているはずです。」   
シーワ 「その方は、どこにいますか?」
第22話 タクラマカン砂漠

おとめ 「タクラマカン砂漠です。」

タカリュウ 「あの、死の砂漠の・・・」

おとめ 「そうです。 」

タクラマカン砂漠は現地語で、「死の世界」と呼ばれている。人間が入ったら 「二度と出られない」とおそれられている、広大な砂漠地帯である。

シーワ 「ぜひ、お会いしたい!この星を救う方法を、教えてほしい。」

おとめ 「私が、ごいっしょ しましょう。とても人類を憎んでいますため、私が話をしましょう。」

シーワ 「ぜひ、お願いいたします。」

そこへ、定期巡回に出ていた守りサムライの隊長、アヤケーンが帰ってきた。

ユライ 「アヤケーン隊長、お帰り!」

アヤケーン 「今、連絡うけ、帰りました。鳥族の王シーワ様、ようこそおいでくださいました。」

おとめ 「アヤケーン隊長、シーワ様をタクラマカンへお連れするように。」
アヤケーン 「あの方の所ですか!」

第23話 瞬間移動能力
アヤケーン 「あの方は、人類が大嫌いです。本当に力を貸してくれるでしょうか?」

おとめ 「人類だけの危機ではなく、この星生きるものすべての危機です。必ず力を貸してくれます。信じています。 」

シーワ 「それでは、ご案内をお願いいたします。」

おとめ姫は幼い弟の王子リュート、妹の姫ユアに後の事を託し、守りサムライのユライに留守を頼み、出発する。
おとめ姫は、すでに滅亡したおとめ座のOS12328星の姫で、はるかはるか昔に移住してきたおとめ一族の末裔(まつえい)である。そのため、 おとめ姫は 「瞬間移動能力機能」を持っている。

おとめ 「私は一あし、おさきにいきます。」

シーワ 「姫は、瞬間移動能力を、お持ちですか。それは素晴らしい!さきに行って、その方を説得をお願いいたします。」

おとめ 「それでは、おさきに! 」
第24話 おとめ姫 1000年博士
アヤケーン 「 それでは行くとしましょう!ユライ、留守をたのむ。」

ユライ 「かしこまりました。」

シーワの翼に、アヤケーン隊長、タカリュウ、ツバサが乗り、一路タクラマカンへと飛ぶ。飛べども、飛べども、砂漠、砂漠、果てしない黄色い大地が続く。
タクラマカン、そこはあらゆる、生き物を寄せ付けない死の砂漠である。

アヤケーン 「砂嵐が襲ってきます。前が見えなくなります。」

シーワ 「みんなつかまって離れるな!風が強くなってきた。何も見えない!方向は大丈夫か?」

すると、おとめ姫の美しい声が届いた。(私の心の声にしたがって飛んで下さい。もう少しです。)

おとめ 「砂嵐がきれる場所が見えてくるはずです。そこは静かなオアシスです。緑が多い所です。そこに降りてください。」

アヤケーン 「見えてきました。あのオアシスです。」

タカリュウ 「あそこだけ、何と緑がたくさんある!」

ツバサ 「何てきれいなオアシスなんだ!」

シーワ 「さあ~降りるぞ!よくつかまれ。」

シーワの一行は、オアシスに降り立った。そこにおとめ姫ともう一名の、白い長いヒゲの白いマントをつけた年寄りが立っていた。

おとめ 「この方が、この星の運命を握っているかた、1000年博士です!」

タカリュウ 「1000年博士だと・・・」
第25話 忍者 相模の疾風丸
そのころ、日本の小田急線本厚木近くのコンあんパン店では、いつもの日々をおくっていた。今日は訪問者が訪れていた。
「コンあんぱんの会」の後援会会長クーマさんである。
クーマさんは大ちゃんと、話しあっている。

クーマ 「コンあんパンを、もっと焼きませんか!もっと焼いて、全国区にしましょう!」

大ちゃん「おやじがなんと言うか?一日512個と決めているからね。人手もいないし。」

そこへ、コンさんの奥さんのタカさんが話にくわわった。

タカさん 「そうね~。もっと多くの人に、食べてもらいたいわね。そうだ!いい方法があるわ。」

大ちゃん 「どんな方法なの?」

タカさん 「忍者を呼ぶのよ。」

クーマ 「忍者だって?」

タカさん 「忍者、相模の疾風丸ですよ!」

クーマ 「相模の疾風丸ですか?」
第26話 ハヤテマル参上
タカさんが「相模のハヤテマル」にケイタイで連絡をとる。「了解!」と元気な声が返ってきた。「相模の疾風丸」は、丹沢山系のある深い山へ修行に出ている。現代の忍者である。
まもなくすると、爆音をとどろかせ、「忍者」のオートバイにまたがってさっそうと登場した。
それを見ていた、近所の子供達があつまってきた。

「疾風丸がきた!」「あの、ハヤテマルがきた!」

子供達がとりかむ。
「カッコイ~イ」「この間やった、手裏剣をみせてよ!また相模川を渡ってみせてよ!」
大変な人気である。

この間の相模川の渡りは、小さい桶を両足にはいて、交互に足を動かし川を渡るものだが、残念ながら途中で桶がはずれ流されたもので、小さい騒ぎをおこした。

「およびにより、相模のハヤテマル、只今参上!」

タカさん 「よく来てくれたね。実は、コンあんパンを、増やそうと思うのだが、家には人手がない。そこでお前に手伝うてもらいたい。」

ハヤテマル 「母上、何とせっしゃに、手伝えとなあ」

第27話 忍者あんパン
大ちゃん「本当かよ!彼が手伝うの?何とかならないのか、その黒い忍者装束・・・。また、手裏剣を店で投げるじゃないか?」

タカさん 「大丈夫、そんな事もうしないでしょう。」 

コンさん「・・・・・」

タカさん 「人手が足りないし、家のコンあんパンを食べたいという人が かなりいます。その人のためにも焼いてあげたいわ。」

コンさん「おまえ達が決めなさい」



大ちゃん 「ところで、おまえヨウちゃん、疾風丸、手伝うつもりがあるのか?」

ハヤテマル 「考えてもいいござる。ただし条件がござる。」 

大ちゃん 「なんだい、それ・・・・」

ハヤテマル 「しからば申し上げる。忍者あんパンを作りたい。ご許可いただきたい。それが条件でござる。」

大ちゃん 「ええ?忍者あんパン!」

タカさん 「おもしろそうね~」
第28話 忍者あんパン誕生
そこへ「コンあんパンの会」後援会会長のクーマさんがやって来た。

クーマさん 「久しぶりですね!疾風丸殿。忍者あんパンを作るんですか?」

疾風丸 「さようでござる。どこでも作っていないようなものでござるよ。」

大ちゃん 「どんな物ができるのかな~」

疾風丸 「独創的な忍者あんパンを考えるでござるよ。」

忍者あんパンの開発が始まった。どんな物ができるか、楽しみである。
コンあんパンの伝統的、人々に愛されている風味、食感をかえずにはたして、どんな忍者あんパンが誕生するか。
日本の小田急線 本厚木駅近くのコンあんパン店、いつもの日常の時が流れている。幸せと、不幸せのあい反する時がこの星にある。忍者あんパンの誕生に夢中になっているコンあんパン店。
一方、タクラマカン砂漠では、この星を破滅から救うために戦っている、シーワ達勇者がいる。
第29話 コン隊長
コン隊長はコンあんパンを焼きながら、いつものような日常をもくもくと続けている。地球を滅亡から救う使命を、家族にも周りの誰にも知られないようにしなければならない。シーワからの連絡をいまか、いまかと待ち望んでいる。
自分に本当に地球を救う事が出来るのか、不安であった。しかし王子との「選ばし者」の使命は果たす堅い決心をしている。
家族とのたあいないやりとりがなにより貴重なものだと、日々感じている。
そのため「疾風丸」の突然の帰宅はうれしい事であった。
今日もいつものように、開店の時間である。

大ちゃん 「さあ~あけるぞ!今日も忙しくなりそうだ。」

コンさん 「おいしいコンあんパンが焼けたぞ!いらっしやいませ、いらっしいませ。」

いつもの日常が始まった。並んでまっていたたくさんのお客さんが、次々とコンあんパンを買っていく。そろそろ512個のコンあんパンがなくなりかけている。
その時である、シーワの心の声が届いた。
「コン隊長!コン隊長!」
第30話 シーワからの連絡

コン隊長はシーワの心の声に心を落ち着かせ、静かに聞いた。



シーワ 「コン隊長、やっとたどり着きました!おとめ姫にお会いし、ご案内いただき、今タクラマカン砂漠にいます。ぜひお会いしていただきたい方がいます。すぐに、おいでいただきたい!」

コン 「解りました。しかし、王子様からいただいた、機能の使いかたがわかりません。どうしたらいいか?」

シーワ 「解りました、おとめ姫に迎えにいってもらいましょう。おとめ姫は「瞬間移動機能」をもっています。待っていて下さい。」

おとめ 「初めまして、おとめでございます。あなた様の事は王子様からお聞きしております。これからおむかいにあがります。瞬間移動機能の事はおまかせください。すぐに、出来るようになりますわ。」

コン 「それでは、よろしくおねがいします。」

いよいよ、コンさんの出番である。これから始まる未知の世界にどんなことが待ちうけるのか、ただ宇宙のみがしっている。





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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第31話~第40話
第31話 おとめ姫現る

閉店の時間がせまったコンあんパン店に、変わったお客様が訪れた。
とても 美しい女性であった。白い服に白い大きな帽子をかぶった、スラリと背の高い女性である。

「コンあんパンをいただくわ。一つ食べてもいいですか。」

おもむろに、コンあんパンを口に運ぶと微笑みを浮かべ、納得した。

「とても、おいしいわ!皆に食べさせたいわ!5個持って、帰りたい。つつんでください。」

大ちゃん 「いいですよ。ただいま袋にいれます。まいど、5個で 450円、いただきます。食べた一個はサービスします。450円、お金をください。」

女性  「お金ってなあに?」

大ちゃん 「ええ~?それって、あり?」

それを裏で聞いていた、相模の疾風丸が顔をだした。不思議そうに女性を、観察する。

大ちゃん「あなたはだあれ?」

女性「おとめ姫ともうします。」

ハヤテマル 「姫ともうすか!どこのお城からお出でじゃ。」

おとめ姫 「ここから遠い場所からです。」

ハヤテマル 「ご家来はいづこや?」

おとめ姫 「一人できました。コンさまにお目にかかりに。」

ハヤテマル「何と、親父どのにか!」   
第32話 出発の時

コン隊長とおとめ姫は対面した。おとめ姫の話を聞き、すぐさま一緒に飛ぶ、瞬間移動する事となった。おとめ姫から移動する方法が伝授された。
コンあんパン店の普通の生活から、「地球を破滅から守る勇者の隊長」に変身する時がついにやって来た。タカさん、大ちゃん、ハヤテマルに、声をかける。
「ちょっと、でかけるよ。コンあんパンの研究に。」

ハヤテマル「忍者パンの事かい?せっしやに、おまかせあれ。」

コンさん 「それもあるが、 もっと他の事もあるんだ。」

大ちゃん「そう、気をつけてね。」

タカさん 「いってらっしやい。」

コンさん 「じゃあ行ってくるよ!」

外で待っていたおとめ姫と、いよいよ出発の時である。
おとめ姫とコンさんは、コンあんパン店前から、一瞬で消えた。遠い旅が開始された。

第33話 1000年博士との対面

コン隊長は初の瞬間移動を体験した。それは記憶にも留まらない一瞬であった。そして、おとめ姫と、その地タクラマカンにあった。1000年博士がじっとコン隊長を見つめていた。その周りに、シーワ、タカリュウ、守りサムライの隊長アヤケーン、ツバサがいた。
おとめ姫がコン隊長を紹介する。見つめ合うふたりは心で話す。時が流れ、うなづき合うふたり。  

コン 「どうか、お教えいただきたい。この星を救う方法を!」

博士 「人類が長年、この星をイジメタ結果、この様になってしまった。とくに、この100年がヒドイ。この星に来て、1000年が過ぎた。この星を愛している。何とか救いたい。おろかな人間どものためではない、この星に生きる多くの種のために、そして涙をのんで滅んでいった多くの種のために」

博士の話は続く。

「この星の人間どもの科学者は、宇宙の天体を観測して、地球から宇宙の果てまで、137億光年と規定した。そう信じている。しかし、真実は宇宙に果てなどない、無限だ。限りない。人間の科学など、あてにならない。文明も文化もだ。」
第34話 1000年博士の話

この星K9999星を人類は地球と呼ぶ。人間は争ってエネルギーを大量に使ってきた。化石燃料は燃やして使うにはむかないものを、どんどん競ってつかい、もっともこの星の環境に悪影響をあたえている。
二酸化炭素を排出しつづけ、温室効果ガスがこの星全体をおおい、南極、北極、高山の氷河がとけ、流れだして海面が上がりはじめ気温が上昇しはじめている。人類はいまだ、なんら手をうっていない。この星が壊れはじめている。人間の責任である。 

博士の話がつづく。

「わたしたちは一体である。見えるものも、見えないもの、存在するすべて、存在したすべて、これから存在するすべて、わたしたちは一体である。」

人間はそれを忘れている。
第35話 キンクウセキ

博士 「この星を救う方法は、キンクウセキを持って来て、あるものを作ることだ。」

シーワ 「キンクウセキ・・・?」

アヤケーン 「キンクウセキ・・?聞いたことがない」

ツバメ 「キンクウセキ?どこで売っているの?」

タカリュウ 「売っているはずないだろう」

コン隊長 「・・・・・」

博士の話がつづく。 

この星の悲劇は人類がまだ、未成熟でこの星にすむ、あらゆる生命に思いをかけない事にある。人間は人間同士でも、種をわけ、族をわけ、国をつくりたがいにあらそっている。そしてエネルギーとして化石燃料を燃やし、この星の環境を悪化さている。人間社会を維持していく中で最も大事な源、エネルギーを他のものに変えることだ。そしてこの星をクりーンにするもの。

「それがキンクウセキだ!」

コン隊長 「そのキンクウセキは、どこにありますか?」

博士 「キンクウセキはムーン大帝国にある!」
第36話 ムーン大帝国

シーワ 「ムーン大帝国はどこの、星にありますか?」
博士 「ムーン大帝国は となりの星、月にある。」
コン 「月にですか?」
この星、地球から月まで、38万4403キロメートル、月の自転周期は27、32日で地球の周りを回る公転周期と完全に同期している。そのため地球からは月の裏側は永久に見えない部分がある。そこに謎の帝国、ムーン大帝国はある。ムーン大帝国はムーン大帝が国を治めており、おおくは謎につつまれている。
博士 「キンクウセキは帝国のある場所の地底深くにあると聞くが、ムーン大帝以外その場所は知らない。」
コン 「ムーン大帝は地球の種である人類について、どうですか?」
博士 「わからない。しかし、よく思っていない事だけは、推測できる。彼らは、だんだん悪化していく地球環境を心配しているはずだ。とくに、ここ100年間の大きな変化を!月と地球は兄弟星なのだから。」
タカリュウ 「兄弟星・・・?」
ツバサ 「決まっているさ、地球が兄で、月が弟さ」
博士 「違う、月が兄で地球が弟だ。」
 第37話 謎の帝国
「ムーン大帝国 謎に満ちた帝国・・・」その帝国の場所を知る、唯一の勇者「おとめ姫」彼女は銀河系宇宙へ七色光線を発する、宇宙の水先案内聖人。おとめ姫であれば、必ずたどりつける、唯一の希望。
コン 「キンクウセキを持ちかえる、どうやって・・・・?ムーン大帝は協力してくれるのか・・?はたして私に会ってくれるだろうか・・?」
シーワ 「わしは地球の中は自由に飛びまわれるが、宇宙ではできない。」
おとめ 「ムーン大帝国を探すのには、かなりの幸運が必要みたいです。しかし行かねばなりません。このうつくしい星 地球のために、この星の生命達のために!」
コン 「いかなる困難があろうとも、やらねばならない!」
博士 「これで決まった、実行するのみ!」
第38話 1000年博士  コン隊長 分身の術

月にあるというムーン大帝国、そこへいたる道のりは、はるかなるかなた。コン隊長、シーワ、おとめ姫の三勇者の前途はけわしい。
コン隊長はムーン大帝との代表交渉団長、おとめ姫はムーン大帝国を見つけ、その扉を開ける先導の役、そしてシーワは「キンクウセキ」を地球に運ぶ役である。
1000年博士との話しあいは続く。
1000年博士 「コン隊長には、日本のコンあんパン店にいつもいられるように、分身の術を教えましょう。本身は宇宙にあっても、地球の日本小田急線本厚木駅近く、コンあんパン店での日常ができるよう。しかし一つだけ、分身に弱点がある。
それは月の引力が強い、月明るい夜は外に出ない事。」
タカリュウ 「月あかりにあたるとどうなるのですか?・・・」
ツバサ 「まさか、死ぬんではないでしょうね?」
1000博士 「ワッハッハ 死ぬ事はない。が、消える。姿が突然消えるのじゃ。」
コン 「ぜひ教えてください!」
第39話 シーワの苦悩

シーワ「私は宇宙にはいけない!瞬間移動は出来ないし、昔から、鳥族は月に魔力をかんじている。何か不気味さを、感じる。それを克服する、勇気が、今の私にはない・・・」
 一同は静かに、シーワの話に耳をかたむける。それでも、ムーン大帝国に行かねば、この星の運命は破滅に向かうほかない。シーワ自身が一番解っている。鳥族のシーワにとって、月は特別の存在なのだ。シーワの苦悩はつづく。
次の満月の夜作戦は実行される。まだ考える時間はある。その時 1000年博士が立ち上がり、みんなが 思ってもない事を発言した。
「まだ足りないことがある」
コン「?・・・・」
おとめ 「?・・・・」
第40話 シーワの装備

1000博士の意外な話に、コン隊長、おとめ姫、シーワ、アヤケーン、タカリュウ、ツバサは、博士の次の言葉を待った。
しかし博士は話題を突然、変えた。
博士  シーワ!心配するな。宇宙でもこの星中かで、飛びまわるのと同じように飛べるクリーンネットを装備させるよ。」
シーワ 「クリーンネット?どんなものですか?」
博士 「見えない物質元素で出来ている、超高速で飛べるものだよ。月までの距離38万4,400キロを、約3時間半で飛べるよ。」
シーワ 「すごいスピードですね。私に出来るだろうか?」
博士「シーワ、あなたなら出来る。あなたしかいない。」
コン 「そうだよ!シーワあなたしかいない!」
おとめ 「そうですよ一緒にやりましょう!この美しい地球を救うために!」



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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第41話~第50話
第41回  1000年博士 北極のオリ姫

そして1000年博士が、さらに言葉を続けた。 
「もう一名の勇者がいる。」
シーワ 「もう一名の勇者!・・・」
おとめ 「どなたですか?・・・」
コン 「どこにいますか? 」
四名目の勇者がいる。 1000年博士のつぎの言葉を待つ。
静かに博士に注目する。
博士 「この星の北のはて、氷の国 北極にいます。」
コン  「エ~ 北極に~」
シーワ 「寒い 北のはて~・・・」
おとめ 「どんな方ですか~?」
コン 「名前はなんといいますか?」
博士 「北極に住む、オリ姫です。」
シーワ「オリ姫ですか~」

第42回  1000年博士  オリ姫 夏の大三角


織姫座からの移住者であるオリ姫は、1000年博士と同じ時期にこの星 美しい星、地球に移住してきた。
地球から見ると、夏空に輝く 夏の大三角とよばれる、こと座のベガ、白鳥座のデネブ、 わし座のアルタイル。
東の空高く、明るい3つの星座の星が おおきな  直角三角形をつくって輝いている。 なかでも こと座のベガが一番輝いている。その近くの星からオリ姫はやって来た。

1000年博士 「 さあ~四番目の勇者を迎いに、いってほしい。」
コン 「 北極と言っても、どこを探せばいいんだろう?・・・」
博士 「 それは心配いらない、おとめ姫の心の通信で、答えてくれるはずだ。」
シーワ「 私も行こう、もう一名の勇者が、どんな者か知りたい。」
コン 「 これで決まった、北極に行こう。私は一たん、日本の小田急線 本厚木駅 近くのコンあんパン店にもどり、分身をおいてくる。」
おとめ「 そうして下さい。相模の忍者 疾風丸さんによろしく!といって下さい。」 

第43回  コンあんパン店  出発の時


コン隊長は日本の小田急線 本厚木駅近く、コンあんパン店に戻った。わずかな時間であったが、大きな人生の変化を感じた。大きな、しかも重い責任を感じた。 これからの自分の行く道、自分の運命、地球を救うと言う大きな、重い課題。本当に自分に出来るのだろうか。
ふーっと~息を吐いた。 そんな時われに、かえった。そこは明るい我が家である。 楽しい笑いのたえない、コンあんパン店である。そうだ この日常を守るためにも、この地球の危機を救わなければ。
いかなる困難にも立ち向かう勇気を持とうと、心に誓った。
タカさん 「 おかえりなさい。ずいぶん遅かったのね。」
大ちゃん 「 おとめ姫と言う あのきれいな人は何もの?店でコンあんパンを パックリ食べたあの女 お金って何~といった、あの美人・・・」
ハヤテ丸「 あの姫は無事 城にお帰りになったのだろうか。もっと話をしたかったでござるな~」
コンさんは家庭のぬくもりの中、分身を置いていよいよ出発の時をむかえ後ろがみを引かれる思いで、コンあんパン店を後にした。

第44回  北極のオリ姫 氷の兵隊


オリ姫の住むという北極、広大な氷の大陸である。
北極、北極の氷の下は海。 氷は海に浮かんでいる。
冬の平均気温は、-20℃~ー30℃ 非常に寒い氷の大陸である。
そこに、オリ姫は静かに ひっそりと住んでいる。
コン隊長、シーワ、おとめ姫は北極の X地点に到着した。
おとめ姫が心の通信を始めた。はたして、オリ姫は現れるであろうか?
おとめ姫は一心に、心を開いて呼びかけている。なんの変化もない。
すると遠くで音がした。 少しづつこちらへ 何かが近ずいてくる。だんだん音がハッキリしてきた。
「ガッチャン~ガッチャン~・ゴーゴー」 「ワーワァ~」
「ガッチャン~ガッチャン~・ゴーゴー」 「ワーワァ~」
シーワ「なんだ・・あれは?・・・」
おとめ姫 「 ワァ~・・・」
コン 「 なんだ?コーリャ・・・」
それは白い大きな四角い、長方形をした氷の兵隊であった。
「ガッチャン~ガッチャン~・ゴーゴー」 「ワーワァ~」 
氷の兵隊の隊長が号令する。
「 全体、止まれ!」 「 かしら、右」 「敬礼!(けいれい)」 
「 オリ姫様のご命令により、御むかいにあがりました。!」 

第45回  オリ姫  氷の ぎじょう兵


氷の兵隊の先導で、いよいよオリ姫に会えると、コン隊長、おとめ姫、シーワは胸がときめいた。すると氷の兵隊長が ふうっと~息吹くと、氷の車がこつぜんと表われた。 
「 さあ~車にお乗り下さい! 」
三勇士が車に乗ると、音もなくすべるように動きだした。
まもなくすると大きな 淡い水色に輝く氷山にたどり着いた。とつぜん氷山の一角が開き、入口が表われた。
入口をはいると、美しい淡い水色に輝く世界があった。大きな空間の中を進む
ほぼ中央に 美しい淡い水色に輝く氷の宮殿が出現した。
宮殿の前に、赤色の氷の兵隊、緑色の氷の兵隊、ピンク色の氷の兵隊
水色の氷の兵隊、白色の氷の兵隊が歓迎のため、儀仗兵(ぎじょうへい)が
整列し 三勇者を待ち構えていた。三勇者が進む。氷の兵隊長が号令
をかける。
「 敬礼! かしら右!」「 歓迎! 歓迎!歓迎!」と唱和する。

 
第46回  オリ姫 登場


氷の兵隊の歓迎式典がおわると、宮殿の奥から、赤色のドレス、ピンク色のド  レス、白色のドレス、緑色のドレスの侍女を伴って、淡い水色のドレスを着た美しい、高貴(こうき)な雰囲気(ふんいき)をただよう、オリ姫が登場した。

オリ姫 「 ようこそ、いらっしゃいました。星の王子様からも、お話をうけたまわっております。」

コン 「私どもは、地球の破滅(はめつ)を救うため、行動をおこしました。」

おとめ姫 「心の通信をお受けいただき、ありがとうございました。オリ姫様は、知恵と広い知識を持つ姫様ときいています。どうか私どもと、いっしょに行動を起こしてください。」

シーワ 「月にあると言う、ムーン大帝国にいっしょに行ってほしい!」
コン 「ムーン大帝を説得し、エネルギーの元素になるために必要なキンクウセキを分けてもらうために、力をかして下さい。」

オリ姫 「私の住む北極も、人類の無謀(むぼう)な化石燃料等の大量消費(しょうひ)により、地球の温暖化が進み氷が溶けはじめています。まさに危機です。 白クマ シャチ セイウチ アザラシ ホッキョクキツネ 魚など 多くの種が生活ができなくなってきています。何としてもこの星の危機をすくわなければなりません。私も皆様と共に、行動をおこします。」

ついに四名の勇者がこの美しい星 地球を救うために、立ち上がった。

第47回  オリ姫 北極のオーロラ

オリ姫の住む北極、幻想的なオーロラが出現する。太陽からの贈りもの太陽の風が北極にとどくととても美しい、幻想的な赤、青 ピンク、水色、さまざまな色合いのオーロラが見える。それは大自然がもつ、地球への贈り物である。今まさに、勇士の頭上 宮殿のはるか かなたに輝き続ける。オリ姫は三勇士、一名づつ握手をし、優しく話しかける。

「この星の荒れようは、もう末期症状(まっきしょうじょう)です。」
「今 手をうたなければ、間違いなく、この星は破滅します。」
「そのためには、1000年博士の言うとおり、エネルギー源として、キンクウセキを持ってきて、あるものを作らないとなりません。」
コン 「 キンクウセキを見た事がありますか?」
おとめ姫 「 どんなものですか?」
シーワ「 私に運ぶ事ができますか?」
オリ姫 「 いいえ、見た事はありません。」
コン 「 え~ないですか!・・・」   

第48回  オリ姫 ユーリン皇女国


ムーン大帝国にあると言う、「 キンクウセキ」とはどんなものなのか。 知恵と知識の姫 オリ姫でも解らないと言う。これからの旅じが大変困難であることがうかがいしれる。この星 地球から見えない、月の裏側がどうなっているのか。行ってみなければ解らない。その時、オリ姫が驚きの話をした。

オリ姫 「 月の裏側には、もう一つの皇女国があります。」
コン 「 もう一つの国があるんですか?・・」
おとめ姫 「 二っの国があるんですか?・・」
シーワ 「 エ~複雑だな~。まさか、二つの国は仲が悪いのではないでしょうね。・・」
オリ姫 「 そのまさかです。争いが起きています。」
コン 「 困りましたね!」
おとめ姫 「 何故争いが起きているのですか?・・」
オリ姫 「 キンクウセキの問題です。」
シーワ 「 エ~キンクウセキですか・・・」
コン 「 その皇女国の名は何といいますか?」
オリ姫 「 ユーリン皇女国といいます!」
おとめ姫 「ユーリン皇女国はどなたが治めているのですか?」
オリ姫 「ユーリン皇女陛下殿です。」
コン 「 ユーリン皇女陛下ですか・・・」       

第49回  オリ姫  ユーリン皇女国へ出発


オリ姫は語る。銀河系宇宙の中心、太陽からの使者である、北極へおりるオーロラ。そのオーロラに 月のユーリン皇女国のユーリン皇女がたびたび、登場し、ムーン大帝国との話し合い、仲介を他の星の国によびかけが行われている。
オリ姫「 そのためユーリン皇女の御姿は知っています。しかしお目にかかった事はありません。相当、深刻な事態であると、思われます。」
コン「 ムーン大帝国とユーリン皇女国の争いを止めないとキンクウセキにたどりつけない、ですね!・・」
おとめ姫 「 ムーン大帝は何故キンクウセキを分けないのでしょうか?・・」
シーワ 「 同じ月に住む同士、仲良くできないものか?・・」
オリ姫 「 ユーリン皇女にお目にかかり、お話を聞かないと、わかりません。またムーン大帝にお目にかかり、話合いをしないと・・・」
シーワ 「ムーン大帝が我われにあってくれるか・・・」
コン 「 何とかして、会わなければならない!、何としても解決させねばならない!」
オリ姫 「 もうすぐ地球から見て、満月になります。出発の時が迫ってきました。」
おとめ姫 「 オリ姫様と私で先発いたします。着いたら、先導します。心の通信にしたがって、きてください。」

第50回  オリ姫 ユーリン皇女国へ出発、別れ


月の裏側は地球から見える表側と、まるきり違う姿をしている。地球から見える、黒ぽい部分 月の海とよばれている部分が、極端に少ない。
白色の高地が多い。また数千キロにおよぶ 巨大なクレータがある。
未知の大陸である。 そこに ユーリン皇女国とムーン大帝国がある。
今 まさに、オリ姫とおとめ姫はユーリン皇女に会うために、北極を立とうとしていた。
オリ姫「 皆のもの、この星を守るため、月に出発します。後を頼みますよ!」  
氷の兵隊長 「 どうぞ、お気をつけて行って来てください!」
おとめ姫 「 コン隊長、シーワ殿お先にまいります。 月でお待ちしています。」
コン 「 すぐに後を追います!」
シーワ 「 私は瞬間移動が出来ないので、3時間半ほど後になります。」 
コン 「 シーワと共に飛びます。いざ、ゆかん!」



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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第51話~第60話
第51回   ユーリン皇女国


月の裏側は白い色の山、白い色の大陸、巨大なクレイターの荒涼(こうりょう)とした沈黙の世界である。オリ姫とおとめ姫は瞬間移動して、静かにその第一歩を月面にしるした。二つの心を合わせて、ユーリン皇女に呼びかけた。すると上空にユリーン皇女の姿が映り出て、微笑みをなげかけた。

「ようこそ いらっしいました!勇者の方がたを心から、歓迎いたします。」
「今 この星 月と 皆様方の星 地球は重大な危機をむかえています。」
「皆様のご協力をいただいて、この危機を乗り切りましょう!」
「今 迎いの者をやります。しばらくおまち下さい。」
すこしすると白いマント、白いヘルメット、白い服の一団が現れた。先頭の者が挨拶をする。
「ようこそ! ユーリン皇女国に、心から歓迎を申しあげます。」
「この月面車にお乗り下さい。ご案内申しあげます。!」
月面車が飛ぶように、すべるように走る。もうすぐユーリン皇女との対面である。どんな運命が待ち構えているのか、どんな方なのか?心はやる一行であった。


第52回  ユーリン皇女 対面

白色で統一された軍装の兵士に先導されて、オリ姫とおとめ姫の
一行は月面の巨大なクレータをすべるように走る。中央あたりまできたあたりで、月面車はスピードをおとした。
すると突然クレータの地面が大きく開いた。まぶしいエメナルド色の光線が地底からわきあがってきた。月面車は地底に向かって飛びながら、おりてゆく。途中に不思議な球体の建物がたくさん浮かんでいる場所を過ぎる。少し行くと、おおきな球体の建物へたどり着いた。白色の軍装の兵隊が車から降り、続いてオリ姫おとめ姫があとに続く。中央の通路を白色の兵隊が整列する中を進む。一段高い所に数人の白いシゲをはやした学者風の中にエメナルド色の長いドレスを着た美しい女性が微笑んでいた。
兵士 「ユーリン皇女陛下です。」
ユーリン皇女 「ようこそ いらっしゃいました。!」
「心から歓迎いたします。あなたがたのここへこられた目的も解っております。力を合わせて目的を達成いたしましょう。必ず出来ると信じています。」

第53回  ユーリン皇女国 月と地球の危機


ユーリン皇女の話は続く。ムーン大帝国との関係。ムーン大帝国はユーリン皇女国からワン クレイターはなれた所にあり、高い山に囲まれた巨大なクレイターにあるという。国境は解るが、ここ100年間交流はとざえている。謎につつまれています。 現ムーン大帝が何を考えているか、かいもく解らないと話す。先帝の頃はユーリン皇女国とは交流があり、互いに助けあっていた。
ユーリン皇女「 キンクウセキは非常に大切なエネルギー源です。そしてここにきて、大切なキンクウセキが減少し、備蓄も底をつき、ムーン大帝に分けてくれるように、交渉をしていますが、会おうとしません。このままでは、エネルギーが尽き、すべての動力が止まり、大変な事になります。それはこの星だけでなく、あなたがたのすむK9999星にも影響がいきます。」
オリ姫 「地球にも影響するのですか?・・・・」
おとめ姫「どうしてですか~?・・」
ユーリン皇女 「大変と言うか、滅亡することとなるでしょう!」
おとめ姫 「地球も滅亡するのですか?・・・・・」
オリ姫 「確実にそうなります。それどころか、銀河系宇宙をまきこむ、大惨事(だいさんじ)になるでしよう。大変な危機がおとずれています。」

第54回 ユーリン皇女国 月は地球の兄


ユーリン皇女の透き通るような話は続く。月はk9998星で 、地球はk9999星月は地球の兄であり、弟の星地球を守っている。月と地球は同時に誕生し、お互いに互助(ごじょ)的、関係にある事。しかしこの100年間の地球の環境破壊はすざましく、「あれよ~あれよ~」と言っている間、地球の荒廃は進み、この星k9998星にも大きな被害を与え始めた。宇宙の管理聖 星の王子殿も頭をいためk9999星の生命体の代表、勇者に働きかけ、「自分達の星は自分達で守りなさい。」とあなた方にその運命をたくしました。
ユーリン皇女「 私達 ユーリン皇女国の主な仕事は、K9998星、k9999星に飛んでくる、宇宙の隕石、未確認飛行物体(みかくにんひこうぶったい)の監視、その方向性を変えること。また破壊する事にあります。そのためにも、キンクウセキは大事なのです。」
「キンクウセキはそんなに大事なのですか?・・・」
ユーリン皇女「はい!とても大事な物質です!その大事なキンクウセキが、切れかかっています・・・」



第55回 ユーリン皇女国 見えざる物質


オリ姫 「キンクウセキをどのように使うのですか?・・・」
おとめ姫 「キンクウセキはどんな形をしているのですか?・・・かなり重たいものですか?・・・」
その時、ユリーン皇女は「 ご案内しましょう! キンクウセキの保管庫へ。」
ユーリン皇女にしたがって、大きなトビラのある部屋の前に案内された。トビラが開けられた。薄青色の光のなかに、大きい 広い空間があった。しかし、それ以外、何も見えなかった。ただただ広い空間が広がっているのみである。
オリ姫 「キンクウセキは、無くなってしまったのですか?・・・」  
おとめ姫 「何もありませんね~」
ユーリン皇女 「いいえ、ここにあります。この部屋の中央においてあります。キンクウセキは見えざる物質なのです。」
おとめ姫 「ええ~見えざる物質なのですか!・・・」

第56回 ユーリン皇女国 動波砲(どうはほう)


大宇宙には陽と陰、見えるものと見えざるもの、限りあるものと限りなきもの、相対性があります。人系人類、人系月類、また 人系おとめ類、など人系の種はたくさんあります。人類でも男と、女 相対性の法則がはたらいています。
ユーリン皇女 「 見えざるものに本当は偉大(いだい)な秘密があります。キンクウセキは見えざる偉大な物質です!」私ども、人系月類はK9998(月)、K9999星(地球)の安心、安全、防衛、環境の保全、何万年前よりやっています。」
おとめ姫 「 私達が住む、地球もですか?・・・」
オリ姫 「 どんな事をやっていますか?・・・」
ユーリン皇女 「 動波砲(どうはほう)を使って、二つの星に接近する惑星、星の残骸の、そのコースを変えさせ、衝突をさけています。」
「しかし、ここ数十年、弟であるK9999星(地球)が打ち上げた、人口の衛星、宇宙ゴミがK9998星(月)にたくさん、降ってくるようになりました。」
「小型の動波銃(どうはじゅう)を使って、破壊処理していますが、追いつきません、その一部に気に取られている間に、他の惑星からの落下物が ムーン大帝国を直撃しました。」
「ムーン大帝国に大きな被害を与えたようですが、細かい事は解りません、ここ10年交流がないうえに、現大帝にはお会いしたことがありません。・・」
オリ姫 「それは大変ですね~・・・」
おとめ姫 「 ムーン大帝は私達に会ってくれるでしょうか?・・・」


第57回 ユーリン皇女国 シーワの受難

オリ姫とおとめ姫がユーリン皇女と会っている頃、コン隊長とシーワは月に向かって飛び続けていた。地球の引力圏を出て、順調に飛び続け月の引力圏に入った。
コン隊長「 シーワ ガンバレ もう少しだ。巨大なクレイターが見えてきた。」
シーワ 「 月て・・何もないんですね~。それにしても、岩石ばかりが、目立ちますね~」
コン隊長「 オリ姫とおとめ姫に心の通信を始めよう!心配しているだろう」
するとその時である、シーワの背後から、鋭い、猛スピードの金属片がシーワの身体をつらぬいた。シーワが月面に落下していく。
コン隊長 「あぁ~ シーワ~ シーワ~ シーワ~」


第58回 ユーリン皇女国 恐怖の病原


ムーン大帝国は他の惑星の衝突により、大きな被害をだしていた。その惑星の衝突の被害より、その惑星の持ち込んだ「 病原菌の拡散による被害」、未知の「 病原菌」、いままで、K9998星(月)に存在しなかった、恐ろしい、死にいたる 「 恐怖の病原菌 マンディーである。」 ムーン大帝国は恐怖の中にあった。
ムーン大帝国守備隊 女隊長バーバリン「 未確認 飛行物体 接近 厳重注意! 総員!配置につけ!」

第59回 ユーリン皇女国 救助

ムーン大帝国黒い兵士 「 隊長、  バーバリン隊長、スクリーンに写るものは、 地球の生物のようです!」
バーバリン女隊長 「 なに! 地球の生物、間違いないか!」
黒い兵士 「 地球の生物、確認! 間違いありません!」
バーバリン女隊長 「 反撃やめ! 救助せよ!いそげ!」
黒い兵士 「一名は人類 もう一名は鳥類のもよう!」「鳥類のものは、落下速度が速い!激突する!」
バーバリン「 安全くもマットを噴射(ふんしゃ)せよ! 急げ!落下速度を弱めるため、軽く動波銃を発射せよ!」
黒い兵士 「 動波銃発射!命中!落下速度が弱まりました!」
バーバリン「 二名を救助せよ!丁重に扱いなさい。」
黒い兵士 「 救助 成功! 鳥類のものは大ケガをしています!」

第60回 ユーリン皇女国 不安


オリ姫 「 コン隊長、シーワからの連絡がありませんね?・・・」
おとめヒメ 「 もう、到着してもよい頃ですね~・・遅いですね?~・・・」
オリ姫 「 心の通信をしましょう。」
オリ姫がコン隊長に呼びかける。しかし返答はない。今度はオリ姫とおとめ姫の心を合わせ強力に呼びかける。返答はない。
おとめ姫 「 変ですね?何も連絡がないとは~」
オリ姫 「どうしたのでしょうか?・・・・」
その時である。 白色の兵隊が飛びこんできた。
兵隊 「 報告します! ムーン大帝国の領空にて、未確認飛行物体に対して ムーン大帝国守備隊は動波砲または、動波銃を発射し撃ちおとしたもよう!」
ユーリン皇女 「その未確認物体とは、まさか~地球からのではないか?・・・」
兵隊 「現在 確認中!」
ユーリン皇女 「いそげ!」
オリ姫 「まさか~・・・・・」
おとめ姫 「そんなばかな~・・・・・」




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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第61話~第70話
第61回 ユーリン皇女国 緊迫する両国


ユーリン皇女 「 確認のため兵士をムーン大帝国、国境へ派遣せよ!」
兵隊「 ムーン大帝国側が攻撃してきましたら、反撃してよろしいですね。」
ユーリン皇女 「 なるべく、冷静に対処するように。確認が大事で 戦う事はない。すぐに出動しなさい!。」
白色の兵隊1 「 報告いたします!。飛行物体はK9999星からの飛行体で複数であります。」
ユーリン皇女 「 K9999星(地球)からか~。全力で調査せよ!調査をいそげ! 結果はすぐに報告しなさい!」
白色の兵隊2 「 報告いたします!複数の物体は人類と鳥類とおもわれます!」
ユーリン皇女 「 撃墜(げきつい)されたあと、どうなったか、至急!調査しなさい!」
オリ姫 「 ・・・・・・」
おとめ姫「 ・・・・・・」


第62回 ユーリン皇女国 国境での対立


緊迫(きんぱく)する、ユーリン皇女国 ムーン大帝国、国境での対立。ユーリン皇女国 国軍司令官、そしてバーバリンムーン大帝国 女守備隊隊長
国軍司令官 「 何故、武器を使用して撃墜(げきつい)したのか!」
「 K9999星の二名は生きているのか?死んだのか?」 
「 即刻に身柄(みがら)を引き渡してもらおう!」
バーバリン隊長「 我々は撃墜(げきつい)していない!二名のK9999星(地球)のものを救助したのだ!」
国軍司令官 「ではなぜ、動波銃を使用したのか?」
バーバリン隊長「 地球の鳥類の落下速度が速すぎて、激突をさけるため動波銃を使用したのだ。」
国軍司令官 「 では二名のものは、無事なのか?」
バーバリン隊長「 今すぐはだめだ。鳥類のものは重症(じゅうしょう)をおっている。手厚い看護をしている。鳥類のものは月の引力圏にはいったところで、後ろからK9999星からの飛来物が身体をつらねいた。そのまま、非常に早い速度で落下し続けた。そのため動波銃を使用し落下をゆるめ、くもマットを敷いて、救助した。」
国軍司令官「 それなら、二名のものに会わせてほしい!」
バーバリン隊長 「 今はダメだ!」
国軍司令官 「 なぜダメなのだ!」
バーバリン隊長 「 ダメなものはダメなのだ!」

第63回 ユーリン皇女国 安否(あんぴ)


その頃ユーリン皇女国ではコン隊長とシーワの安否(あんぴ)を待ち続ける、オリ姫とおとめ姫がいた。ジリジリと時の流れをかさねていた。
おとめ姫「 コン隊長とシーワは無事なのかしら?・・・・どうぞ!無事でありますように・・・・」
オリ姫 「 キット無事ですとも!何か新らしい、情報ははいらないかしら?・・・」
そこへ白色の兵士が現れた。「 報告いたします! ただいま国軍司令官から次のような伝達がありました。ムーン大帝国女隊長と接触(せっしょうく)し、K9999星(地球)からの飛行体は人類と鳥類であると判明いたしました。二名のもの身柄(みがら)引渡しを要求していますが、ムーン帝国側はガンとして受付ません。皇女閣下のご指示をお願いいたします。」
ユーリン皇女 「 しばし待て、冷静に対処(たいしょ)せよ。と伝えよ!」
オリ姫 「 ユーリン皇女様、私達をムーン大帝国に行かせて下さい。間違いなく コン隊長とシーワです。救助に行かせて下さい!」
おとめ姫「 私達の仲間の安否が心配です。行かせて下さい!」
ユーリン皇女「 ムーン大帝国は未知の国です、それだけ危険がともなう がいいですか。何があるかわかりませんよ・・・」
オリ姫 「 覚悟(かくご)のうえです。・・・」
ユーリン皇女 「 よろしい!では行って平和りに話をつけて下さい。もしムーン大帝国ムーン大帝にお会い出来たら、私は平和共存を心から望んでいますと。そしてキンクウセキがもうすぐで、なくなりますと。伝えてください。大帝はそれでキンクウセキがなくなると、どんな事態(じたい)になるか、お解かりのはずです。」
オリ姫「 ありがとうございます!かならず仲間を救いだし、ムーン大帝にお会いしキンクウセキを分けてもらいます。」
おとめ姫 「 月と地球の危機を手をたずさえて、助けあう事お願いします。」
ユーリン皇女 「 ではお願いいたします。国境まで兵士に送らせます。」  

第64回 ユーリン皇女国 ムーン大帝国へ


オリ姫とおとめ姫はムーン大帝国の国境に急いだ。ユーリン皇女国とムーン大帝国の兵士がにらみ合っている、その場所に降り立った。白色の軍服の皇女国軍 黒色の軍服の大帝国軍のまつ只中に立った。
オリ姫 「 バーバリン隊長はどなたですか!私どもは地球からきた者です。コン隊長と鳥類のシーワを探しています。二名の者に会わして下さい!」
おとめ姫 「 そして、私達の話を聞いて下さい!」
つかつかっと、女兵士が歩み寄ってきた。
「私が隊長のバーバリンであります。コン隊長殿とシーワ殿を保護しています。コン隊長は無事ですが、シーワ殿はかなりの重症であります。」
オリ姫 「 バーバリン隊長!どうか二名に会わせて下さい、お願い致します。」
おとめ姫 「 シーワが心配です。少しでも早く会わせて下さい。」
バーバリ 「 ちょつと、お待ちください。本部に許可を取ります。」
しばらくして、バーバリン女隊長が戻って来た。
「 おふたりをおつれするようにと、許可がおりました。ユーリン皇女国軍はすみやかに、撤退するように。」
オリ姫 「 ありがとうございます。すぐに いきとうございます!」
おとめ姫 「 皇女国軍司令官殿、このままいきますのでユーリン皇女様に、この旨(むね)お伝えください。」
司令官 「 かしこまりました。どうかご無事で!」
バーバリン女隊長 「 では 先導いたします!」

第65回 ムーン大帝国 ムーン大帝


バーバリン女隊長の先導で月面車に乗って ムーン大帝国へ入った。 巨大なクレイターの地底部を目指す。しばらくすると地底から青い光線を発する地点に着いた。バーバリン女隊長がその青い光線てに手をかざすと、大きく左右に地底が音も無く開いた。ムーン大帝国の入り口であった。深い地底へ静かに下りてゆく。途中に浮かぶ都市がいくつもも見えた。いずれの都市も静かで白いモヤがかかっている。まるで死んだ都市である。またしばらくすると、銀色に輝く巨大な建物が見えてきた。そこへバーバリン女隊長は降りた。
バーバリン女隊長 「 降りてください!ムーン大帝国 大帝館です。ムーン大帝閣下がお待ちです!どうぞ、こちらへ!」
大帝館の大広間に通ずる両側に、金色の軍装の美しい女兵士がオリ姫とおとめ姫を迎えるため、整列して迎えた。一段 高いところに銀色のマントを着け、着座している姿が見えた。
バーバリ女隊長 「 ムーン大帝閣下でございます。」
オリ姫 「 はじめておめにかかります!地球からまいりました、オーリとおとめでございます。ムーン大帝閣下にお願いにまいりました。地球からきまして、貴国により救助されました、二名の者に会わせて下さい。」
おとめ姫 「 二名のものを自由にしていただきたい!」
オリ姫 「 お訪ねしたのは、キンクウセキを分けていただきたいためです。地球と月のためだけでなく、銀河系宇宙のためにも、キンクウセキを持ち帰らせていただきたい!」
すると着座していた銀色のマントが立ち上がって、明るい光がその姿を照らした。
オリ姫「あ~・・・・・」
おとめ姫 「・・・・・・・」

第66回  ムーン大帝 恐怖のマンデイ 


オリ姫とおとめ姫はムーン大帝の顔を見て、驚いた。ムーン大帝は若い美しい女性であった。ムーン大帝は微笑みながら近づいてきた。
ムーン大帝 「 私は争いを好みません。しかしながら最近のK9999星の横暴ぶり、そしてユーリン皇女国の不手際(ふてぎわ)、我が国は大きな損害をこうむりました。それが許せないのであります。」
ムーン大帝の話は続く。「 なかでも未知の惑星の衝突によって、もたらせられた甚大(じんだい)な被害は{病原菌、マンデイ}が我が国に蔓延(まんえん)し次々と浮かぶ都市が閉鎖されています。」
「 恐ろしい{マンデイ}による被害は、わが国民を恐怖におとしいれています。我が国の医学水準ではどうにもならないのです。」
おとめ姫 「死の病原菌 マンデイですか?・・・・昔 地球に来る前の星でも、おなじ被害をうけました。」
ムーン大帝 「マンデイの被害をうけたのですか?」
おとめ姫 「ええマンデイです。・・」
ムーン大帝 「 その星はどうなりましたか?」
おとめ姫 「 滅亡し 残った少数のみがその星を脱出しました。」
オリ姫 「・・・・・・」


第67回  ムーン大帝 恐怖のマンデイ 

ムーン大帝 「 恐怖のマンデイがまんえんして、我が国は重大な危機におちいっています。 このままではムーン帝国が滅びます。恐怖のマンデイを退治する方法はないでしょうか!どうかK9999星の皆さん 力を貸して下さい!どうしてもやっつけなければなりません。」
おとめ姫 「 私の以前 住んでいた星も恐怖のマンデイのために滅びました。そしてK9999星に移住してきました。それから長い~時をかけて 恐怖のマンデイに打ち勝つ方法を研究してきました。ある研究者があと少しで、研究開発するところまできています。」
ムーン大帝 「 その研究者はどなたですか? お会いしとうございます!どこにいられる方ですか?」
おとめ姫 「 K9999星にいます。ゴビ砂漠に住む 1000年博士です」 
ムーン大帝 「 1000年博士ですか?」
そこへ兵士が入ってきた。
兵士 「 客人をお連れいたしました。」
コン隊長とシーワが入ってきた。シーワの元気な姿に感嘆の声が上がった
おとめ姫 「 シーワ~傷はどうしましたか?」
オリ姫 「 重傷ではないのですか? 驚きました!」
ムーン大帝 「 キンクウセキが傷を一瞬でなおしました」
おとめ姫 「 キンクウセキですか!」
オリ姫  「 すごい~」

第68回  ムーン大帝 偉大なキンクウセキ

コン隊長 「 一時はダメだと思った、シーワが隕石にあたり、墜落し、月面に激突すると思った瞬間 ムーン帝国の兵士に助けられました。 」
シーワ 「意識はなく何も覚えていない・・・・何か~白い光線が身につつまれた~。そうしたら とても楽になり、痛みも消え、もとどおりに回復しました・・・」
ムーン大帝 「キンクウセキの効能の一つです。キンクウセキは強力なエネルギの元ですが全ての物を癒す不思議な力があります。」
おとめ姫「大帝閣下 そのキンクウセキを分けて下さい K9999星を救うために お願いいたします。」
ムーン大帝 「 キンクウセキは全宇宙の物です 喜んでK9999星に贈りましょう! そして私達は兄弟星です、助けあいましょう。おとなりのユーリン皇国にも贈りましょう!」
オリ姫 「ありがとうございます!」
おとめ姫 「 ありがとうございます! 恐怖のマンデイをこの全宇宙から根絶させましょう!」
コン隊長 「 これではるばる来た甲斐があった・・・本当によかった~」
ムーン大帝 「 恐怖のマンデイを根絶させるため、1000年博士のもとにバーバリ隊長を同行させて下さい」
コン隊長 「 かしこまりました!お任せ下さい」
ムーン大帝 「 それでは、一刻の猶予もありません! 皆様とバーバリン、キンクウセキを瞬間移動させます。我が国が滅びないうちにお願い致します。良い知らせを待っています。ご機嫌よう~間に合いますように祈ります」


第69回  母なる地球(K9999星)へ!

コン隊長 シーワ おとめ姫 オリ姫そしてムーン帝国のバーバ隊長の一行は地球(K9999星)へ、未知の力を秘めたキンクウセキとともに1000年博士の住むゴビ砂漠 タクラマカンへ瞬間移動した。
地球にたどり着いた。

コン隊長 「 やっと・・帰ってきた! よかった!」
シーワ  「 無事帰ってきたのが、不思議だ!」
おとめ姫 「 務めを果たして 良かった!」
オリ姫  「 やはり 地球は素晴らしい所ね!」
バーバ隊長 「 ・・・・・・」
守りサムライのアヤーケン、 タカリュウ、 ツバサが出迎えた。
皆が声をそろえて 「 お帰りなさい! よくご無事で!」
アヤーケン 「 バーバ隊長 ようこそ いらっしゃいませ!」
タカリュウ 「 これが・・あの キンクウセキですか?」
ツバサ   「 なんと!  神秘的な光なことか?」
シーワ    「 1000年博士はお呼びしてほしい~」
アヤーケン  「 ハァ~ 少々 お待ち下さい~」

第70回 1000年博士 黄金の木 黄金の実

長いヒゲをたくわえ 1000年博士が現れた。
一同を見渡す。そしてキンクウセキを見つめる。ただ見つめる。ふぅ~と息を吐く~・・・
「これが夢にまで、見た~あのキンクウセキか!・・・すばらしい~何ともいえない心を落ち着かせる 不思議な光だ!」
おとめ姫「 ムーン帝国のバーバ隊長をご紹介いたします。」
バーバ隊長 「 初めまして、ムーン帝国のバーバであります。1000年博士のお力を借りにまいりました。どうか、恐怖のマンデイをやっつける方法をおしえて下さい。我が国は恐怖のマンデイのまん延で、危機におちいっています。どうかお教え下さい。」
1000年博士 「まだ全てが解ったわけではありません。しかし長年の研究でこの砂漠にある木の実からある成分を取り出せば恐怖のマンデイをやつける特効薬が出来ると、やっと確信を持てるに至った。」
バーバ隊長 「 え~本当ですか!・・ ぜひその特効薬作って下さい。お願いいたします!急いで作って下さい!」
1000年博士 「 ただし・・・問題がある・・・」
バーバ隊長 「 え~何ですか?・・・」
1000年博士 「 その木がこの広い砂漠のどこにあるか、解らないのだ!」
バーバ隊長 「 エ~エ~まだ見つけていないのですか?・・・・」
シーワ  「 その木の名は何といいますか?」
オリ姫  「 どんな特徴がありますか?」
コン隊長 「 見つける方法はないのですか?」
1000年博士 「 黄金の木  黄金の実といいます!・・・」
バーバ隊長 「 黄金の木 黄金の実ですか!」





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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第71話~第80話
第71回 1000年博士 不思議な光
その 時である 置いてあったキンクウセキから、一本の白い美しい不思議な光が放たれた。その光が砂漠の1点を照らした。
1000年博士 「シーワ! あの一点に飛びなさい!そして その場所にしるしをつけなさい!いそげ!」
シーワ 「任せててください!」「そうら~」
1000年博士 「 キンクウセキが黄金の木の場所を教えてくれたと私は信じる~そうあって欲しい~。黄金の木は月が満月の時深い砂漠の中からあらわれ、そして地上にあらわれると、すぐ黄金の実をつけそしてまたすぐに地中に帰る、不思議な木だ!何万年~何十万年生きている木です。」
シーワ 「その場所を発見しました!しるしを付けました~もう大丈夫です!」
1000年博士 「やっと見つけたか! やったぞ!」
コン隊長 「満月まで・・あと何日ありますか?」
おとめ姫 「まだ一ヵ月以上あります~」
バーバ隊長 「任せて下さい~ムーン帝国のムーン大帝に連絡を取ります。明日満月にしてもらいます。」
シーワ 「そんな事が出来るのですか!」
バーバ隊長 「緊急事態ですから!宇宙の王子様もお許すになると思います。 1000年博士どうか特効薬を完成させて下さい」
コン隊長 「 すごい事になって来た!」

 
第72回 1000年博士 黄金の実
運命の日が来た。シーワがしるしをつけた、場所に全員が集まった。固唾(かたず)をのんで砂漠を見る。今まさに月は大きな変化をあらわし、地上をコウコウと照らす満月になろうとしている。まだ何の変化はあらわれない。静粛( せいしゅく)が支配するのみである。
シーワ 「 静かだ~・・・静かすぎる~・・・」
オリ姫 「 不気味な感じがします~・・・」
コン隊長 「 そろそろ満月だ~・・・」
おとめ姫 「 胸がドキドキします~・・・」
バーバ隊長 「 早くあらわれて!・・・」
1000博士 「 むぅぅ~・・・・」
満月の光が砂丘を青白い光をあたえた。何かが動きはじめた。

第73回 1000年博士 黄金の実 2

黄金の木に黄金の花が咲き、そしてみるまに実が成り始めた。大きな黄金の実である。一本にたくさんの花が咲いたが、黄金の実は一本の木に2個しかならなかった。しかし数十本の木に一斉に実をつけた姿は壮観(そうかん)であった。

1000年博士 「 さぁ~いまだ! 早く 実を取ろう! 」
シーワ 「 よし~取るぞ!~ あれ~あれ~いくら掴んで,離そうとしても離れないぞ!思い切りしっぱっても~ビクともしない~どうしょう?」
バーバ隊長 「実が取れない!~どうしょう~」
おとめ姫 「急がなければ!また黄金の木が地底に帰ってしまう~」
オリ姫 「実が離れない~アァ~ 時間がない~」
コン隊長 「どうなってんだ! どうしたら~いいんだ~」
そこで、コン隊長は 掴んでいる黄金の実の手もとをみた。コン隊長の指にはキラキラ光る指輪が燦然(さんぜん)と輝いていた。
コン隊長 「 そうだ!星の管理星 王子様に救ってもらおう!星の王子様! 星の王子様!黄金の実の取り方を教えて下さい! お願いいたします。時間がありません~ 星の王子様! 教えて下さい!」


第74回 1000年博士 黄金の実 3

1000年博士が、コン隊長が、オリ姫が、シーワが、おとめ姫が、みなが心を合わせ、一心に祈った。すると黄金の木が少し揺れた。黄金の実が静かに木から離れ、静かに落下して行く。

シーワ 「 ワァ~ 離れた! 落ちた!」
おとめ姫 「 アァ~ 奇跡が起きた~・・・」
コン隊長 「 ありがたや~ありがたや~・・・」 
オリ姫 「 何と~感動的なの!」
1000年博士 「シーワ 実を集めろ! 一箇所に集めよう~ 」
皆で協力して、数十個の黄金の実を集めた。輝く~黄金の実~美しいそしてコウゴウしい黄金の光である。すると音もなく、黄金の木が地底に帰って行く。大きな円を描き砂の中に消えて行く。何ごともなかったようにまた静かさにもどった。

1000年博士 「 サァ~ 私の研究室まで運ぼう。 瞬間移動でいこう。サァ~いくぞ!~」

一行は瞬間移動で1000年博士の研究室に着いた。数十個の黄金の実が博士の研究室の保存ケースに納められた。黄金の実は周囲を明るく照らし、心暖まる光をはなっている。

1000年博士 「サァ~研究だ!まちにまった黄金の実だ!バーバ隊長も手伝って下さい!」
バーバ隊長 「エ~エ 喜んで!」
早速 研究が開始された。おとめ姫も手伝いに残り、コン隊長、オリ姫、シーワは一端 自分の国に帰国することになった。

コン隊長 「1000博士、頼みましたよ~必ず作ってください!」
シーワ 「良い知らせを待っています!」
オリ姫 「吉報を待っています~」

 
第75回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店

コン隊長は小田急線 本厚木駅近くのコンあんパン店にもどった。分身と入れ替わり、いつものコンさんにもどった。
タカさん「どうしたの~急に~そんなに痩せちゃ~?昨日とえらい違い?」
大ちやん 「 本当だ?どうしたの~一日でそんなに痩せられるの?俺にも教えてくれよ!いいなぁ。そうだ~昨日夢を見て。おやじがワシに乗って飛んでいる夢をみたよ!なんでワシなんだよ」
「そこで、思いついたんだ!相模の疾風丸が~忍者パンなら俺は{ワシ}パンを作ろうと!」「 どうだい この素晴らしいアイディアは」「おやじ!作らせてくれよ!」
タカさん 「エエ~ 本気なの~?」
そこへ  「コンあんパンの会」後援会会長のクーマさんがやって来た。「エエ・・・聞きましたよ~聞きましたよ~それは良いアイディア。早速デパートに卸しましょう。これは忙しくなるぞ! ワシパン~これはいけるぞ!どんどん~作って厚木のコンあんパンを 全国区にしましょう!」
コンさんはふっと遠くを見つめていた。 鳥類の王 「シーワ」の事である。共に ムーン大帝国に行って 苦楽をともにした「シーワ」の顔が浮かんできた。シーワが何故か笑っている、顔が浮かんだ。
コンさん「いいだろう! お前の思ったあんパンを作ってみろ。だだし、わしパンのネイミングでなく」
「シーワパン~にしなさい!」
大ちゃん 「シーワパンかよ~逆にしたのかょ~」
クーマさん 「すばらしい!すばらし~ネーム いただき!」
すると どことなく 星の王子様の心の通信がコン隊長に聞こえた。「皆の心を合わせなさい~黄金の木、黄金の実は神の木です。心を合わせ祈れば願いは必ずかないます。」
コン隊長 「 みんなで祈ろう~サァ~祈ろう~」
「黄金の木 黄金の実をわれわれに与えたまえ! 」
1000年博士 「私は必ず、この実を使って,恐怖のマンデイをやっける,特効薬を開発いたします。この実を与えたまえ~」
シーワ 「 この実を与えたまえ~」
おとめ姫 「 お願いいたします~」
オリ姫 「 お与えて下さい~」
シーワ 「微かだが、何か音がする。」
「地底から音が伝わって来る~」
コン隊長 「え~! ・・・何かの音が聞こえてくる~」
そして突然 砂漠の砂が動き始めた。そこしづづ表面の砂が沈み始めた。だんだん早くなり、大きな円が何十と出没してきた。音は大きくなり、何かが近づくのが解ってきた。
1000年博士 「黄金の木が近づいてくる!あの~黄金の木が~この1000年探し求めた~黄金の木が」
シーワ 「あそこに~黄金の木の頭が~・・・あそこにも~」
オリ姫 「どんどん黄金の木がでています! なんと美しい木だこと~」
コン隊長 「何と美しい~コウゴウしい、夢を見ているようだ~・・・」
数十本の黄金に輝く、美しい 黄金の木があらわれた。幹は太く、枝も太く、しかし高さは人の高さ位でドッショリした、美しい木であった。
シーワ 「 花が咲き始めました~何と早いことか~」
おとめ姫 「 美しい、美しい、黄金に輝く 美しい~花よ!」


第76回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店 2

いつもの楽しい心暖まる、日常が始まる。こういう平凡の中に本当の生活があるのだと、コンさんは感じていた。幸せは遠くにあるのではなく、すぐ近くの手に届く場所にあるのだと、コンさんは思っている。翌朝いつもの生活が始まる。

タカさん 「サア~皆んな起きて朝だよ~。お天さんがあがるよ。起きたり~おきたり~」
大ちゃん 「まだ~寝かしておいてよ~目が開かないよ~眠い、眠い~」
大ちゃん 「相模の疾風丸はどうなのよ~いつも遅いじゃないか~俺も遅くしてょ~不公平じゃないか~」
コンさん 「 お前、シーワパンを作るのじゃないか。忘れたのか~?」
大ちゃん 「いけねぇ、そうだった。 起きベェ~。研究しなくちゃ~どうすベィ~」

いつもの 一日がはじまった。 小田急線 本厚木駅 近くのコンあんパン店の一日がいつものように、始まった。


第77回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店 3

大ちゃん 「 わしパン?じゃぁないわ?シーワパン。どんなパンにしょうか?なかなか大変だなぁ~ 頭が痛くなっちやう。何かいい、アイデァはないか?」
そこへ 疾風丸が顔をだした。むずかしい顔をしている大ちやんを見てニァ~と笑う。 
「兄上・・兄上・・悩みごとであるかな~」
疾風丸 「 何と!わしパンを作ると!せっしゃの忍者パンと競争でござるな。それは上々、上々でござる。よきかな~よきかな~」
大ちゃん 「何がよきかな~よきかな~だよ~ よかないよ!」
そこへ コンあんぱん店の後援会長 クーマさんがあらわれる。いい話を持ってきたと。息を切らせて飛び込んできた。
クーマさん 「シーワパンを作るのには、今の人手では無理。そこでいい人を連れて来ました。」
大ちやん 「エエ~~チョツト~えらく早いのではない?」
疾風丸 「 早きこと風のごとし~よきかな~よきかな~」
タカさん「 エ~本当なの~・・・」
大ちやん 「 いつたい~誰よ?・・・」
クーマさん 「 この人です!」
大ちやん 「 ウワワ~~・・・」


第78回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店 4

タカさん 「ずいぶん大おきい人ネェ~ずいぶん丈夫そう~」
大ちやん 「いい顔をしている。何というか~個性的~あんまり町で見ないタイプ~」
疾風丸 「お生まれは、どちらの国でござるナ~」
クーマさん 「この方は東国の由緒ある一族の末裔(まつえい)であります。身体は頑丈で、しかも頭の良い人です。」
大ちやん 「名前は何とおっしゃいますか?」
「初めまして、私は 「オーオーガンダー」といいます、東国からまいりました。」
疾風丸 「オーオーガンダーいい名でござる。さも由緒ある一族の末裔でござろう~ よきかな~よきかな~」
そこへコンさんが入ってきた。早速クーマさんがしゃべり始める。
クーマさん「オーオガンダーさんは和菓子の製造の勉強をしたいと、国を出できました。しかしコンあんパンの評判を聞き ゼヒ~コンあんパン店働きたいと。なりましてね~」
「この人は大ちゃん 疾風丸さんには合うとおもいますよ~」
大ちゃん 「おやじさん!本人もやるき満々なんだから~雇ってやって!」
オーオーガンダ 「ここで勉強させて下さい!お願いいたします~」
コンさん 「母さん~どうする~」
タカさん 「マァイイカァ。一緒に仕事をしましょう~」
クーマさん 「これで決まりだ~シーワパンも出来たと同じだ!ワッワッハ」
という事でコンあんパン店に一人登場人物が増えたのであります。


第79回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店 5

大ちやんは同僚を得て、大ハッスル!さっきの弱気が消え、やる気マンマン。疾風丸は次に出す新作の忍者パンの構想を練る。コンあんパン店「 シーワパン 」と忍者パンの開発競争となっている。いつもの忙しい時間帯が終わり。静かな夕方の時を迎えた。

大ちやん 「 サァ~シーワパンの開発にはいるか!あんはどうしようか? デザインは? 形はどうしようか?」
大ちやん、考えているうちにウトウト眠くなってきた。夢をみた。タカの夢である。
夢の中のタカが大ちやんに語りかけた。 「おまえ!何でそんなに悩むのだ?見たままをえがけばいいではないか~」 「おまえに期待しているぞ!」
大ちやん、夢から覚めた。

大ちやん「そうだ!たかの胸毛は白だ!この白~そうだ! 白あんを使オォ~比率は黒8~白2で、白あんはへその部分とし、生地の上にシーワの顔を焼こう!よ~う~し~出来た!これで出来た!作ってみよう!」

そこへ 入ったばかりの オーオーガンダー氏がきた。早速二人で製作に入る。試行錯誤がつづくのである。生み出すための試練であるが、楽しい試練である。


第80回 厚木の本厚木駅近く コンあんパン店 6

オーオーガンダーさんが入った、厚木の本厚木駅近くの コンあんパン店 いつもの忙しい日常が始まった。「シーワパン」の試作が続いている。
大ちゃん 「シーワパン・・あんは白・・・パンの生地にシーワ(わし)の顔を焼きつけて・・形はどうしょう?・・・」
オーオーガンダーさん 「私の国では鷲は神聖なものです。とても愛されています。良いアイデアだと思います。」
そこえコンあんパン店の後援会長 クーマさんと町内会の世話役のヤーさんが連れ立って、やって来た。 
クーマさん 「 シーワパン・・いいですね! 早く食べてみたいですね 」
ヤーさん 「聞きましたョ~聞きましたョ~わしパン!わしパン! いい~いい~いけ~いけ~ドンドンですねェーわしパンだから、ギ~ギ~とか、グ~グ~とか~ 食べると鳴くパンはどうですか~ いいアイデアでしょう!」
クーマさん 「食べると鳴くパン!すごいですね!これは売れますょ」「これでコンあんパンが全国区になるのが間違いなしですョ~」
シーワぱんの完成が待たれる 小田急線 本厚木駅近くのこんあんパン店 幸せな時間が流れている。   



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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第81話~第90話
第81回  コンあんパン店 7 シーワぱんの完成
小田急線本厚木駅 近く、コンあんパン店 大ちゃんとオーオーガンダさんの シーワ(わし)パンの試作が続く。
大ちゃん 「そうだ~ 白あん2:黒あん8の比率と、 黒あん2:白あん8の2種類の「シーワあんパン}を作ろう。これはいけると思うゾ! 
オーオーガンダさん 「それはいいですね!おもしろいアイデアです。2種類の「シーワあんパン」いけますょ。売れるとおもいます~」
大ちゃん 「では2種類あん作りをして、生地に入れて焼いてみよう!」
「シーワあんパン」 の2種類の試作品が5個づつ出来上がり、いよいよ 最後の焼きあがりにはいる。
オーオーガンダさん 「2種類のあんパンをオープンにいれますょ」
大ちゃん 「いいよ~ いこうぜぇ! 」
数十分が過ぎた。緊張の一瞬である。オープンから2種類のあんパンが出される。
大ちゃん 「どうだ?あれ~シーワの顔が崩れている・・・あんの味も風味がない!・・・これではダメ!・・・・」
オーオーガンダさん 「これでは 売れません~ 作りなおしましょう!」
何回も~何回も~作り直しが続く~ 深夜になった~
大ちゃん 「やっとシーワの顔がちゃんと焼けるようになった。あとは~あんのうまさ、風味だ~どうすればいいかなぁ~」
そこへ コンさんが2階から降りてきた。
コンさん 「まだやっているのか。あれ~シーワの顔はよく出来ているではないか~」
コンさんが試作中の「シーワあんパン」を二つに割り、試食する。
コンさん 「風味が足りない! ・・・」
大ちゃん 「そうなんだ!・・・そこで いきづまっている~ 苦労している~」
コンさん 「アハハ~ これを入れてみなさい!  」
大ちゃん 「エエ~ ホント~ 入れてみよう~」
オーオーガンダさんがある物入れて、コンあんパンを焼きあげる。オープンから取り出して、コンさん大ちゃんの前に並べる。
大ちゃん 「うまい!うまい!できた~ やった!」
コンさん 「うまい!2種類とも良く出来ている~」
オーオーガンダさん 「うまい!うまい!できた!これは売れるぞ~」
大ちゃん 「完成した!やっと~出来た~」
小田急線本厚木駅近く コンあんパン店 「シーワあんパン」の完成です。どうぞ食べに来て下さい。


第82回  コンあんパン店 8 来客
 大ちゃん オーオーガンダさんの苦心の作 「シーワあんパン」が完成しいよいよ売り出しが始まった。町の新聞にも「シーワあんパン」紹介記事がのり、評判も上々だ。店の前にわしの「シーワ」の顔ののぼりがはためく、早朝から大勢の買い物客がつめかけにぎやかなコンあんパン店周辺である。

コンさん「すごいお客様だな~「シーワあんパン」をもっと焼かないと!」
大ちゃん 「やった!どんどん焼くぞ!」
タカさん 「本当にどうなっているのかしら?」
オーオーガンダさん 「いいぞ!ブラボ~ やるぞ~」
そこに 相模の疾風丸がいつものオートバイ「忍者」でやって来た。
疾風丸 「すごいお客様だ~ セッシャの 忍者あんパンを買いにきたのかなぁ?」
大ちゃん 「違う違う~ 俺の開発した「シーワあんパン」を買いに来たお客様だ!」
疾風丸 「エエ~ 本当でござるか?」
しばらく沈黙する疾風丸、周囲を見渡し やっと納得する。
疾風丸 「しからば、手伝いを呼ぼう 」
大ちゃん 「エ~誰を?」
疾風丸 「セッシャの愛妻「相模の志保丸」である」
大ちゃん 「エ~いいけど 店前で 手裏剣投げはなしだよ~」
疾風丸 「心得てござる~」
開店と同時に多くの来店客でごったがえした。「シーワあんパン」はすぐに売り切れ、忍者あんパン、伝統のコンあんパンも売り切れ、そろそろ閉店の時刻となった。そこえ若い美しいエレガントな女性が入ってきた。
女性 「シーワあんパンを下さい~」
志保丸 「シーワあんパンは売り切れました。 すいません~」
女性 「でも 欲しいのです~。どうしても 持って帰りたいのです!」
志保丸 「こまりましたね~。では少々お待ちあれ~」
そこえ相模の疾風丸が奥から顔をだした。
疾風丸 「あれ~あなた様は、いつぞやの姫君。どうされた?」

第83回  コンあんパン店 9  珍客

相模の疾風丸 「姫君~何と当家の「シーワあんパン」が所望とな~。おどろき、桃の木でござる!確か~御名は・・・おとめ姫でござったな~」
おとめ姫 「よく覚えていてくれました」 
相模の疾風丸 「おやじ殿!おやじ殿~お客人ですぞ!」
そこへコンさんが現れる。おとめ姫と「心の通信」で話をする。「1,000年博士から連絡がありましたか?」
「はい、ありました。恐怖のマンデイをやっける特効薬が完成した。ムーン大帝国のバーバ隊長と同行し、ムーン大帝国、ユーリン皇女国へ届ける旅に出て欲しいと。」
コン隊長「はい~わかりました、すぐ仕度をします。」
タカさん「相模の疾風丸、志保丸!お客様をお二階へご案内しなさい」
大ちゃん 「コナイダのパン代を払わない、女の人だ~。おやじの知り合いだって、おどろき~」
オーオーガンダさん 「 ずいぶん綺麗な 女の人ですね!」
すると裏の木戸のほうで、 コンさんの家で飼っている犬 (マリーン、ラブ)が激しく吼えている。
タカさん 「疾風丸~裏のほうでマリーンとラブがほえている~見てきてちょうだい~」
疾風丸 「母上~ かしこまってござる!」
疾風丸が裏に回ると、そこに一人の若い女性が立っていた。水色の長いドレスを着て、手には長いステッキを持ち 長い髪青い目 スラリとした身体、この世の人とおもえない美しさが漂っていた。
疾風丸 「どなたでござる!さぞかし由緒ある姫君でござろう~」
「北のオリ姫と申します。「シーワあんパン」を食べに来ました。コン様は御息災ですか?」
 疾風丸 「何と申される!あなた様も「シーワあんパン」でござるか~」「何と!おやじ殿の知り合いとは!おどろき~桃の木でござる」
疾風丸 「母上!母上!たいへんでござる!もう一人「おやじ殿の客人」がこられた。」

第84回  コンあんパン店 10  珍客 二人

タカさん 「疾風丸~お父さんを呼んでできなさい! お客様ですよ~と 」
疾風丸 「父上~父上~また 客人ですぞ。どうなっているんだろう~・・・」
コンさん 「二階にお通ししなさい」
疾風丸 「さっきのお客人とお知り合いですか? ヘェ~おやじ殿~なかなかやりますな~」
大ちゃん 「どこで知り合ったのだろう~?・・・おどろき~おどろき~」
タカさん 「早く「シーワあんパン」忍者あんパンコンあんパンを焼きなさい!急いで~」
コン隊長、おとめ姫、オリ姫の再会である。
おとめ姫 「ここがコン隊長の住処ですか。ここから見ると川がとてもきれいです。何という川ですか?」
オリ姫 「本当にキラキラと輝いて~きれいな川ですね!」
コン隊長 「 相模川です。大きな川です~ 清流に あゆ うぐい はや うなぎ こい いろんな魚が採れます。母なる大川です~。相模川で今朝とれた あゆを焼きましょう! そのうちパンも焼けますでしょう~」
 一時の静かな時間が流れる。 これからの任務、月のムーン大帝国、ユーリン皇女国への旅たち、前途にはたくさんのやらなければ、ならない事が待っている。まだまだ道半ばである。K9999星の運命を背負って むかわなければならない。
タカさん 「あゆが焼けましたよ!いまお持ちいたします~」
志保丸 「相模川のあゆをお持ちいたしました~どうぞ召し上がれ~」
おとめ姫オリ姫がおごそかに、あゆに上手にはしを使い食する。
おとめ姫 「おいしい~。淡白で風味があります」
オリ姫 「とてもおいしい~。独特な味がありますね~・・・」
そうするうちに 「シーワあんパン」が焼きあがり、忍者あんパン、コンあんパンとぞくぞくと運ばれた。
志保丸 「「シーワあんパン」 、忍者あんパン、コンあんパンをお持ちいたしました。どうぞ召し上がれ~」
コン隊長 「さ~さ~焼きたてです~食べてください!」 「おみやげも用意いたします。」
おとめ姫 「シーワあんパン・・ 図案はシーワそっくり~それに とてもおいしい!すばらしい~」
オリ姫 「忍者あんパン とてもユニーク それにおいしい~ コンあんパンもとてもおいしい~ どれもおいしい~ みんなお土産にください~」
コン隊長 「 ワハハ~ありがとう!みんなお土産にしましょう!」
小田急線本厚木駅 近く コンあんパン店 静かな笑いが満ちていた。

第85回  タクラマカン 再会
 
コン隊長 おとめ姫 オリ姫は静かに 本厚木駅近くコンあんパン店を後にした。 コン隊長は分身の術で分身をおいて。誰の見送りのない静かな出発であった。一路タクラマカンへ瞬間移動をした。
アヤケーン 「お帰りなさい~お待ちいたしておりました。」
コン隊長 「1,000年博士は今 どこに?バーバ ムーン大帝国守備隊長は?」
タカリュウ 「コン隊長 博士は研究室にいらっしやいます~」 「バーバ ムーン大帝国守備隊長も博士の研究を手伝っています。ご案内いたします。」
アヤケーン タカリュウの案内で一行は研究室に向かう そこに1,000年博士、バーバ隊長、そして見知らぬ人がいた。
1,000年博士 「コン隊長!完成したよ! とうとうやった~」
バーバ隊長 「やっと完成しました! これで我が国は救われます! 早く国に持って帰りたいです!」
博士 「彼の手伝いがなければ、こんなに早く完成しなかっただろう~」
おとめ姫 「どなたですか?」

第86回  天才科学者 インシュタイン 登場
 
1,000年博士 「ご紹介しょう~インシュタン博士じゃ!」 「ニューアメリカ大学の教授国際宇宙研究所所長を現在勤めいらっしゃいます。」
コン隊長 「あの有名な「相対性理論」のアンシュタイン博士 」のご関係の方ですか? 」
インシュタン博士 「初めまして、インシュタインともうします。アンシュタインは私の一族です。 」
おとめ姫 「ヘェ~ 光栄です!」
オリ姫 「北極からまいりました~ オリ姫と申します。 お会い出来て光栄でございます。」
1,000年博士 「インシュタイ博士は別名 800年博士といいます~別の星からの移住者です~」
1,000年博士 「彼の献身的貢献により今回の完成を早める事ができました。 彼の深い知識がどんなに役にたったか~」
その時 ツバサが入ってきた。 「シーワ王が到着されました! 」
これで、メンバーが揃った。 1,000年博士、コン隊長、おとめ姫、オリ姫、シーワ、バーバ隊長そして新しく参加した。 インシュタイン博士 皆で おとめ姫が日本の厚木の本厚木駅近く コンあんパン店からおみやげに持参した~シーワあんパン、忍者あんパン、 コンあんパンを手に取った。
シーワ 「 これが~シーワあんパンか!うまい~うまい!」


第87回 月への出発の時
いよいよ月のムーン大帝国、ユーリン皇女国への旅立ちである。今回はコン隊長 おとめ姫 オリ姫そしてバーバムーン大帝国守備隊長の四名である。シーワは残ることになった。はやる心をおちつかせそれぞれの思いにふけった。

1,000年博士「この特効薬XOを、バーバ隊長の近空砲で( 恐怖のマンディー)の上空で炸裂させてほしい!」「必ず成功すると信じる。いや!成功しなければならない」
インシュタイン博士 「一瞬ですべてが決まる~どのような現象が起こるか、私達にもわからない!未知の世界です~」
バーバ隊長 「 成功しなければ、我が国は滅びます!なんとしても、成功しなけばなりません~」
コン隊長 「 必ずやってみせます! 成功させます!」
おとめ姫 「 さぁ~出発しましょう!」
オリ姫 「 いざ~いきましょう!」
シーワ 「 皆様の無事を祈ります~」
1,000年博士 「 成功を祈る!」

第88回  ムーン大帝国 戦い
四名の勇士は瞬間移動で ムーン大帝国へ旅たった。コン隊長が大事そうに特効薬XOをかかえ降り立った。そこはムーン大帝国の入り口であった。

バーバ隊長がつかつかと前に進み、青い光線が出ている場所を目指す、 バーバリン女隊長がその青い光線てに手をかざすと、大きく左右に地底が音も無く開いた。両側にムーン大帝国の守備隊が栄誉礼で歓迎する。音も無く 月面車が近づく。
バーバ隊長 「さぁ~お乗り下さい。ムーン大帝国 大帝館にご案内いたします。 」
コン隊長、おとめ姫、オリ姫共に無言であった。月面車が走り始めた。しばらくすると、銀色に輝く巨大な建物が見えてきた ムーン大帝がいらっしゃる大帝館である。到着した。 車からおりる。バーバ隊長が先導し館内をすすむ。
大帝館の大広間に通ずる両側に、金色の軍装の美しい女兵士が一行を迎えるため、整列して迎えた。一段 高いところに銀色のマントを着け、着座している姿が見えた。
バーバ隊長 「ただいま戻りました。お喜び下さい!「恐怖のマンディ」を消滅させる特効薬XOを持って帰りました。」
ムーン大帝 「待ちわびた~よくぞ特効薬を開発してくれました!お礼を申し上げます。多くの国民が待ち望んでいました!本当に良かった!」
コン隊長 「 やっと特効薬を開発いたしました。1,000博士、インシュタイン博士の努力で完成をみました。しかしながら、初の開発した特効薬です~やってみないとわからないのです? しかし私は信じています。」
ムーン大帝 「 私も信じます~我が国の為、我が国民の為。信じます~」
バーバ隊長 「 では出発いたします~大帝閣下。敬礼!」


第89回  ムーン大帝国 キンクウ砲発射
 

ムーン大帝国の浮かぶ都市 薄い白いどんよりした霧がかかる上空 月面車で進めば進むほど、灰色がった霧が濃くなる。 「恐怖のマンディ」がまん延している。誰もいない死の世界である。中心地に着いた。バーバ隊長が月面車のキンクウ砲に「特効薬XO 」を装てんする。発射の時がきた。

バーバ隊長 「発射準備終了! 」
コン隊長、おとめ姫、オリ姫そしてムーン大帝国国民が かたずをのんでその瞬間を待つ。
バーバ隊長 「キンクウ砲 発射!・・・」
キンクウ砲の 「 特効薬 XO 」が上空で炸裂した。青色の光がまぶしく輝き、次々と広がっていく。
コン隊長 「おお~」
おとめ姫 「ア~ア~」
オリ姫 「 ・・・・・」
バーバ隊長 「う~う~・・・」
コン隊長 「 ウワァ~あれは~なんだ~」


第90回  ムーン大帝国  オーロラが出現
 
オリ姫 「オーロラが現れました! 」
おとめ姫 「何と美しい~」
コン隊長 「どんどんと広がってゆく~」
バーバ隊長 「霧がはれてきました! 「恐怖のマンディ」が消えていきます!」 「成功しました!」
コン隊長 「やった!やった! 万歳!」
オーロラはどんどん広がって、ムーン大帝国の地中から月の地上~空中~へ広がっていきます。隣国のユーリン皇女国にも広がりそして月全体を覆いました。
ムーン大帝 「何と美しいオーロラか~ 霧が消え「 恐怖のマンディ」にうちかった!帝国が救われた!歴史的な一瞬だ!」
ユーリン皇女国も灰色の霧が消え、美しいオーロラが国全体をおおい、国民が皆 外に出て、歓声をあげ踊りまわっている。
ユーリン皇女 「私達の星が救われた!歴史に残る日である!」




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地球物語(ちきゅうものがたり)K9999星 第91話~第99話
第91回 地球(K9999星)から月のオーロラを確
 

その頃 地球(K9999星)のタクラマカンの1,000年博士、インシュタイイン博士、シーワは月にいる コン隊長からの連絡を待ち続けていた。シーワが月を時々みつめていた。その時である。

シーワ 「あれは何だ!・・・」
ツバサ 「アレ~・・」
タカリュウ 「ウェ~ホ・・・」
インシュタイン博士 「オーロラだ!月のオーロラだ~」 
1,000年博士 「何と~オーロラとは・・・」
インシュタイ博士 「これで成功したな~!」
1,000年博士 「何と美しい~何と神々しい オーロラか。永年の研究が実を結んだ。良かった月だけでなく、銀河系宇宙が救われた!」 
インシュタン博士 「これで次の研究に入れますね~」
1,000年博士 「K9999星の現在の危機を救う、次の研究、ムーン大帝から頂いたキンクウセキを使ったある物を作る研究をいそがなければ!」
インシュタン博士 「 やりましょう!この星のために!急がなければならない! 」

 
第92回 凱旋(がいせん)

バーバ隊長が運転する 月面車が浮かぶ都市を通過する、あちこちの町から多くのムーン人が出てきて、一行を歓迎する、美しい花びらが投げられる。まるで花のトンネルである。皆 喜びの歓声あげ、花びらを散らす。 やがて一行は銀色に輝く巨大な建物 大帝館に到着した。 たくさんのムーン人が出迎える。大きな歓声があがり、喜び爆発させる。
コン隊長 「 こんなにムーン人がいたとは! 」
バーバ隊長が先導して 大帝館の玉座の間に案内する。 ムーン大帝が一行を出迎える。
バーバ隊長 「 無事 任務を果たしました。 「恐怖のマンディ」は消滅しました! 」
ムーン大帝 「 よくやってくれた!皆様には心からお礼を申し上げる~。あなた方 勇者はムーン大帝国のみならづず、銀河系宇宙の歴史に残る快挙です!永遠に忘れないでしょう! ユーリン皇女殿からも感謝の気持ちを伝え下さいとメッセージが届いています。」明日は国全体を休日としあなた方の栄誉を称えます。」

第93回 二つの大勲章
  
ムーン大帝国の迎賓館で朝を迎えた。気持ちの良い朝である。軽い朝食のあと、迎えの月面車が来た。コン隊長、おとめ姫、 オリ姫が乗り込む。すべるように、ムーン大帝国の大聖堂に近づく、大広場には大勢の群集が手に手に色とりどりの美しい花を持ち一行を迎える。音楽隊が荘厳な演奏を始める。
コン隊長 「 すごい~群集だ~」
おとめ姫 「 いろんな旗がとてもキレイ~」
静かに月面車が大聖堂に到着した。バーバ守備隊長が出迎え、先導する。儀仗隊が栄誉礼で迎える。礼砲が鳴る。群集が大きな歓声とともに、たくさんの花が投げられる~大歓声~である。 喜びが爆発している。
バーバ隊長 「 サア~どうぞ~前にお進み下さい! 」
コン隊長の一行が大聖堂の石段を一歩一歩登る、上段にムーン大帝が着座している。もう一つの王座にも着座している方がいる。 なんと!ユーリン皇女国のユーリン皇女である。
ムーン大帝  「今回の「恐怖のマンディ」の根絶により、多くの国民の命を救ってもらいました~ 大きな功績を我が国に残してくれました。国民を代表して御礼を申しあげます!」
ユーリン皇女「我が国も大きな危機に瀕していました! 我が国も救われました~ 本当に感謝申し上げます!」
ムーン大帝 「ここにあなたがの大きな功績に対して、ムーン大帝国 大勲章をおおくり,永くその栄誉を称えます!」
ユーリン皇女 「我が国を代表して ユーリン皇女国 大勲章を贈り、永くその栄誉を称えます!」
コン隊長、おとめ姫、オリ姫のそれぞれの首に二つの国の大勲章が提げられた。
ムーン大帝「 1,000年博士、インシュタイン博士、シーワ殿にも持ち帰って下さい~そして~大きな感謝の気持ちを伝えて下さい!」
ユーリン皇女 「 我が国も大きな感謝の気持ちをお伝え下さい!」
コン隊長 「 こんな大きな大勲章をいただき! 本当に感激しています!身にあまる光栄であります! ありがとうございます!一同を代表して御礼申しあげます!」
ムーン大帝 「 今後 ムーン大帝国はK9999星に協力を深めていく事を約束いたします! キンクウセキが必要であればいくらでも贈る事を約束します~」
ユーリン皇女 「いかなる時も あなた方の申し出があれば、国を挙げて応援いたします!」
コン隊長 「 ありがとうございます! 感謝にたえません!」



第94回  帰還
 
コン隊長、おとめ姫、オリ姫の一行はムーン大帝国 ユーリン皇女国から大歓迎を受けた。いよいよK9999星( 地球 )への帰還の時をむかえた。バーバ隊長に先導され、ムーン大帝国をあとにする。帝国の出入口に守備隊が勢ぞろいする。月面車から一行がおりる。
バーバ隊長 「皆様には本当にお世話になりました!心から感謝申しあげます。1,000年博士、インシュタイン博士にも感謝の気持ちをお伝え下さい!」
コン隊長 「バーバ隊長! あなたの勇気を称えます!あなたがいなければ今回の危機は乗り切れなかったでしょう! 」
バーバ隊長 「有難うございます~ 皆様の友情は生涯わすれません!」
おとめ姫 「なごりおしいですが~これでお暇いたします~」
オリ姫 「ご機嫌よう~バーバー隊長! 」
コン隊長 「 さようなら~ 」
月から瞬間移動でK9999星に帰還した。


第95回 母なる星 地球(K9999星)
コン隊長 おとめ姫 オリ姫の一行は母なる星 地球に帰還した。銀河系宇宙のなかでも最も美しい豊かな母なる地球、今 危機に瀕している! タクラマカンの砂漠の1,000博士の住むオアシスに降り立った。
コン隊長 「両博士~ただいま帰りました!「恐怖のマンディ」は見事退治いたしました!」
1,000博士 「ここからもオーロラがはっきり見えた! 成功したと確信しました~」
インシュタイン博士 「永年の研究の成果が出て 本当によかった!」
シーワ 「 ご苦労さまでした! 本当によかった! 大成功です~」
タカリュウ 「 月のオーロラすごかった~びっくりした~」
おとめ姫 「ムーン大帝国、ユーリン皇女国からいただいた 二つの大勲章を1,000年博士 インシュタイン博士 シーワのそれぞれの首にかけた。」
オリ姫 「地上で見ると 何と美しい輝きの勲章でしょうか!」
1,000年博士 「大変 光栄におもいます! 長生きしていて~本当によかった!」
インシュタイ博士 「これで!心おきなくこの星を救う研究に入れる~」
コン隊長 「キンクウセキが必要なだけ ムーン大帝が贈っていただけると確約されました!」
1,000年博士 「 それは大変ありがたい!これから製作する「ある物」にはもっと大量に必要だ!」
インシュタイン博士「 基本設計はできた~ あとは次の実験を繰り替えす段階をむかえた!」
1,000博士 「急がなければならない! この星のいたる所で明らかな異常がででいる~ 海面は上昇し始めている。 氷河が大量に溶けている。 砂漠がどんどん広がっている。この地球が暖まっている。それも急速に変化している。」
インシュタイン博士 「 ある時点を越えると、取り返しのキカナイ事態になる!」
1,000博士 「 その時点が近づいている!人類だけでなく全ての生き物が滅び去るだろう~」
コン隊長 「 この100年の人類の行なった 進歩という間違った文化だ。この星の温暖化を止めなければ~地球は滅びる~時間が迫っている!」


第96回 母なる星 地球(K9999星)


地球(K9999星)の危機は時 一刻 迫っている。1,000年博士、インシュタイン博士の研究は寝食を忘れ 没頭(ぼっとう)している。コン隊長からバーバ隊長への連絡により 大量のキンクウセキが博士のもとに届いた。キンクウセキを使った「ある物」の研究が続く。時間との戦いである。現在の地球の文明では対応出来ない進んだ科学が求められている。二人の地球の外から来た博士の双肩にかかっている。

1,000年博士 「今の地球のエネルギーを根本的に変えなければ!」「この100年の地球環境の破壊は目をおおうものがある!」
インシュタイン博士 「自然エネルギー とりわけ太陽の恵みをエネルギーに変えなけばならない~」
1,000年博士 「 そのとうり!太陽の恵みをいただければならない。太陽と地球の間に(ある物)をおき無尽蔵の恵みを地球にもらう」
インシュタイン 「地球の文明の大きな変化点だ!」
1,000博士 「その( ある物 )キンクウセキで作る。 」
まだ(ある物 )完成まで実験を重ねなければならない。コン隊長、オリ姫、おとめ姫、シーワは自分の国に帰る事になった。二人の博士に後の事をまかしてそれぞれの国に旅立った。

 
第97回 鳥類の王 シーワの秘密 ①

鳥類の王 シーワは自分の国 ヒマラヤのある奥地の人類には知られていない鳥類の国 シーワ王国を目指して飛ぶ、シーワ王国は大河であるインダス川、ガンジス川、プラマポトラ川、長江の水源となっている奥地にある。天空からは決して発見されない場所にある。そこは鳥類の楽園である。
シーワ 「カラコルム山脈を越えた、やっと我が王国に帰ってきたか~」
少しすると、厚い霧も晴れ、前方に一団の鳥の群れが近づいてきた。シーワと同じ鷲の一団である。
「お帰りなさいませ~ シーワ王 」

編隊を組んだ、シーワ王国の数十羽の守備隊である。守備隊が警護する中 シーワ王と、守備隊は高度を下げ、多くの鳥が見守るなかシーワ王国に降り立った。高さ数十メーターあるとおもわれる、木々で作られた宮殿に入る。シーワ王の后、子供が出迎える。
ミトヒ女王 「ようこそ~ご無事で~ご帰還を念じていました!」
リノカタ王子 「父上~ご無事のおかえり~おめでとうございます!」
ゴンシ王子 「父上~お帰りなさい! おみやげは!・・・」

シーワ一族は遠い~遠い~昔~地球の外からの移住者である。K9999星(地球)から何億光年も離れた星 独自の文明を持った誇り高き一族である。そして地球のシーワ王国は鳥類の楽園である。年間を通して温暖な気候、さらに高度によって寒暖の住み分けが出来る、楽園。人類から侵食されないように、隔離されている場所 シーワ王国である。


第98回 鳥類の王 シーワの秘密 2


シーワ王国 広大な大地 そして山脈 多くの緑 美しい花々 清らかな たくさんの湖そして多くの川 澄んだ空気 地球が失いつつある大自然がそこにはある。太古以来 人類が立ち入ることがない 生まれたままの大自然が残されている。すでに人類の為に滅ぼされた種も ここには生き延びている。

鳥類では ドードー(マダガスカル沖、モーリシヤス島に生息していた鳥) ヒマラヤウズラ(キジ科に属するウズラの一種 ヒマラヤ北西部に生息していた鳥) バライロガモ (ガンジス川、 プラマプトラ川の下流にかって生息していた鳥)ゴクラクインコ (オウム科に属する、オーストリアに生息していた鳥類 )
動物ではオーロックス(原牛とよばれる。現在のヨーロッパ系統の家畜のウシの先祖にあたる種)
植物でも人類がまだ見たことがないいろんな種類の木、草花が咲き乱れる楽園である。

シーワ王 「人類は愚かなことを繰り返している、人類という地球上の一つの種に過ぎないのに、他の多くの貴重の種を 何千にわたり滅ぼしている。二度と再生出来ない( 地球の宝 )を滅亡に追い込んでいる。」
「今 また地球の温暖化、気候の変動、大地の変動 そして地球上の全生物にかかわる 深刻な事態を人類は作りだした。 我々もこの星に生きている以上 人類に力を貸してこの緊急の事態を乗り気らないとならない。困ったことだ~」



第99回 鳥類の王 シーワの秘密 3
シーワ王はシーワ国に迫っている危機も強くかんじている。 地球の温暖化により ヒマラヤの奥地の 氷河も解け始めており、大量の水がたびたび洪水を引き起こしている。小さな湖がたくさん出来ており、貴重な植物が減少し始めている。 人類の身がってに 強いいきどうりを感じているが、シーワ国だけではどうしようもない、その時 天界の管理星 王子様から K9999星(地球)を救う者の選ばれし者としてお声がかかった。 そして人間のコン隊長と知り合った。

シーワ 「 はたして人類のコンさんとうまくやっていけるだろうか?と最初は悩んだ。コン隊長に会ってから、この人であればこれから命をかけて、シーワ国の運命をかけてやっていけると確信した。 」
そしておとめ姫、オリ姫、1,000年博士、インシュタイン博士そして 月 ムーン大帝国 ムーン大帝、バーバ守備隊長、ユーリン皇女 わずかな間に多くの人、多くの貴重な経験を積んだ。
シーワ 「前途になにが あっても この星のため、我が国のため、皆のため、全力を尽くす」 あらためて決意を新たにした。
シーワ国に静かな夕暮れがせまってきた。美しい 楽園の夕日である。







第一部終了



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